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第7章
失われた光を取り戻すために
自分の愛する国を失った南王は、万一に備えて用意されていた馬車に乗って夜の森を西へ向けて移動していた。最大の同盟国である西に、西王ゼロ・アリオーシュならば何かいた手を貸してくれるに違いない。そんな期待もある。情けない話だが、彼は何も出来なかった。そして、家臣のいない今、何も出来ない。
「僕は、王失格だな……」
「陛下……」
馬車にともに乗っているのは、3人の魔法騎士たち。そのうちの一人、アミール・センデーフォークトが心配げな眼差しでシスカを見つめていた。
何も守れなかった。国も、城も、家臣たちも、そして王妃さえも。国王としても、夫としても、何も守れなかった。
生まれて初めて味わうどうしようもない絶望感に飲み込まれ、シスカ・コライテッドの顔が上を向くことはなかった。
シスカたちを乗せた馬車が西の王城ホールヴァインズ城に到着したのは深夜だった。馬車への追撃がなかったのは幸いだったと言えるだろう。
城門の前に馬車をとめる。一番最初に降りたのはシスカ本人だった。
「何者だ」
「僕は南王シスカ・コライテッド。この月の紋様が証拠だ」
馬車の中にいた時とは打って変わって堂々とした態度で衛兵に答える彼に、アミールはどこかしらの違和感を覚えずにはいられなかった。
「こ、これは大変失礼いたしました!」
すぐに城門が開けられる。それと同時に城門の向こうからも人影が現れた。
「シスカ様?」
一組の男女が姿を現す。女性のほうはかなり背が小さい印象だ。
「ネイロス卿かい。こんな夜分にすまないね。ちょっと、ゼロと会わせてくれないか?」
何となく、嫌な予感がした。だが彼の言葉を無碍に出来る存在はいない。下手に断れば国際問題に発展するだろう。
空にぼんやりと月が見える。半月だろうか。こんな夜更けに訪れること自体かなりのイレギュラーだが、空に浮かぶ月が何故かまた嫌な感じを増長させた。
「分かりました。応接室にて、少々お待ちください」
彼自身の足でゼロのいるであろう執務室へと向かう。城門から彼の執務室はけっこうな距離があるが、今は自分がいかねばならない気がした。
「ぶしつけな質問ご容赦願いますが、何の通達もなしに、南王本人がこのような時間に何の用でありましょう?」
気の強そうな声だった。小さいながらも威圧感がある。たしか西の財務大臣のニークター卿だったか。
「一人一人に話すのは面倒だから、時間があったら貴女も話し合いに参加するといい」
憔悴した色が見えた彼に、それ以上の追求はできなかった。
彼から視線を外し、ふと気づいた。彼の後ろに控える騎士のうち2人は知っている顔だった。
「アミールに、オリアス?」
「久しぶりだな、ミシィ」
「本当に、このような再会でごめんなさい」
西の財務大臣ミシェリラーナン・ニークターことミシィと、シスカの護衛についていた魔法騎士アミールと、魔法騎士オリアス・ゼオンドールは貴族学校時代の同学年だ。オリアスにいたっては、政術を専攻したため、かなり長いこと一緒に学問をともにしたものだ。
元々愛想がいいわけではないオリアスだけでなく、いつも笑顔を絶やさないアミールまでもが、疲れ切った顔をしていた。
よく見ればオリアスの鎧は傷だらけだ。何やらきな臭い事態の気配を感じる。
「顔見知りのよしみですわ。その体、労わっていかれなさい」
また戦いが始まるのだろうか。
――戦争特需なんていりませんわよ……。
「ゼロ!」
執務室へと一気に移動したせいか、若干息が切れた。訓練不足だなと心のどこかで感じながら、ベイトはゼロに話しかける。
「どうした、珍しく慌てて」
「シスカ様がおいでだよ。……しばらく忘れてた、鉄くさいあの臭いがした。よくないことが始まったのかも」
ふむ、と一瞬思考を巡らせた後、すぐにゼロは立ちあがった。
「考えるよりも、聞くが早いな」
「よぉ、久しぶりだな」
「いやぁ、悪いね、こんな時間に」
気さくなゼロに対し、シスカも軽く答える。西に来るまでのことなどなかったかのように振る舞う彼が、アミールやオリアスたちにとって痛々しかった。
「それで? 何だってお前なんだ?」
通常他国を国王が訪れるとなれば遅くとも2週間前までには通告されるものだ。国王直々になんのアポなしに、深夜に来るなど有事でなければあり得ないはずだ。
「うーん、城を奪われたんだよね」
この場に居合わせたゼロ以外の西の者、ベイト、ミシィ、マチュア、アーファが一瞬目を開き、マリメルが眉をひそめた。城が奪われた、という言葉を意味するところが分からないわけではないのだが。
「王立騎士団、白鳥騎士団、神聖騎士団、魔法騎士団、諜報部、持てる戦力を失ったよ。誰が生き残ってるのかも分からない」
「そんなに強いのか」
「ザッカート孤児院を経営するエンペロジア家だけじゃなく、シェージェ家が協力に回っててね、他にもいくつか協力貴族いるみたいなんだけど、完全に予想以上の強さだった」
「諜報部というと、ジンがやられたのですか?」
第三者の声が二人の会話に入る。その声の侵入にゼロも驚いた。彼女、マリメルがこういった場で発言するとは思っていなかった。よほどの仲だったのだろうか。
「あぁ。戦死したよ」
その答えにマリメルの顔が青ざめる。同じ諜報部の一時代を担っていた同胞を失った気分なのだろう。交友があったかは分からないが、彼女の動揺が見られるとは思わなかった。
「義兄さ……ナターシャ卿も?」
南の魔法騎士団を指揮するのは、ゼロの王妃であるユフィの兄、シックス・ナターシャだ。義理の兄に当たる彼の安否を気遣うのは当然か。
「シックスは、分からない。僕を逃がすために残って戦ってくれたんだ」
彼の強さは信頼に足るものだが、南の王城を落とす軍勢相手に、生き残っている可能性は期待出来なかった。
――ユフィに、なんて言えばいいんだよ……。
「逃げてこれたのは、お前らだけなのか?」
ずっと思っていた疑問を口にする。最優先で逃がされるべき存在が、一人足りない。
「セシリアは、敵の襲撃に備えて自室に武器を取りに行ったまま、戻って来なかったよ」
シスカの表情に自嘲めいた苦笑があったことが、気に食わなかった。
「それで、セシリアを置いて逃げてきたと?」
「あぁ、そうさ」
彼の怒りの理由は痛いほど分かる。自分なら大丈夫だと信頼されて、彼女を託されたのに、いざとなったらこのざまだ。返す言葉もなく、情けなくて笑えてくる。
その態度がゼロの感情を逆なでする。
「南王は、王妃一人守れないのか」
彼の叱責の意味は分かる。だがどうすることも出来なかったあの状況と、自分の無力が混ざり合い、シスカ自身の怒りも込み上げてきた。
「僕に君くらいの強さがあったら探しに行ったさ! だが現実はどうだい?! 僕だって……僕だって!!」
こんなに荒げるシスカを、アミールたちは初めて見た。ゼロの妹を思う気持ちも、シスカの思いも伝わってしまい、何も言えなくなる。
「自分が一番彼女のことを心配してると思うなよ?! 彼女のことを誰よりも想ってるのは、この僕だ!!」
感情的になる南王の姿は、悲しいほどに純粋で、痛々しかった。
「言うだけだったら誰でも出来るんだよ!」
思わず殴りそうになるところを、何とか自制したが、実際に逃げてきただけという彼への怒りが収まらない。
「僕の身になってみろよ……。家臣団を失った今、絶対にやっちゃいけないのは、僕がいなくなることだろ……?」
俯くシスカの言うことも正論だ。組織の頭がいなくなれば、組織は機能麻痺に陥ってしまう。逆に、彼さえいれば復活の見込みは消えない。
沈黙が流れる。誰も何も言えない雰囲気だ。
「西の力を貸してやる」
予想外の言葉に顔を上げたシスカの瞳には、悔しさからこみ上げた涙があった。
「お前なりの力で、失ったもの、取り戻せよ。西の騎士団の指揮権を貸してやる」
「本気で仰ってるんですの?!」
彼の発言は西の面々からしても予想外だった。西の騎士団の指揮権を南王に貸すなど、前代未聞だ。
「西の騎士団の忠誠の矛先は貴方だからなのですよ?! それを命令だから南王にも示せなど、暴君にも程がありますわよ!」
ミシェリラーナンの言い分も当然だ。とりわけ西の騎士団には、大戦の英雄であるゼロ・アリーシュを尊敬して騎士団に所属している者も多いだろう。
「ミシィ、黙れ」
眼差しで、一閃したとでも言うべきか。普段の彼からは想像の出来ない冷たい声だった。
「どうせ戦わなきゃいけない相手なんだ。それだったら一度戦っているこいつが指揮した方が、経験値の分有効だろう。共同前線程度に考えとけばいい」
「…………」
彼の返答に何も言い返せなくなる。ミシィにはそれが何だか悔しかった。自分の中でのゼロ・アリオーシュは、貴族学校時代の何を考えているか分からないが、自分が勉強を教えてあげなければならない存在だった。それが今もイメージとして変わらない。
「でも、セシリアちゃ……セシリア南王妃が人質になっていると考えると、動きにくいね」
ベイトが既に戦略について考えだす。彼は戦争に関してはゼロの意見に従うのが、一番ブレない戦い方だと知っているのだ。
「でも逆に、王妃レベルの人質ですから、向こうも扱いづらいですよね。どうするにしても、こちら側の目があるときのほうが衝撃や混乱は大きいですし」
アーファの発言があまりに的を得ていて、ゼロを初め数人が内心驚いていた。彼女の評価はゼロの侍女であり、ただ彼の側にいる存在程度にしか思われてなかったはずだ。
「となると、前大戦と同じ戦法かね。少数精鋭で奪還・撃破作戦だな」
「ことがことですが、北と東に援軍を頼みますか?」
知らぬ間に戦略というものを学びつつあるアーファの姿に、親心のような感情が芽生える。いずれはベイトに並ぶ、自分の片腕になるような予感をさせる。
「細かい戦略を立てる前に、私が調査へ参ります」
割って入るように、マチュアが手を上げた。確かに戦う前に敵に探りを入れるのは定石だ。まして一国を乗っ取る戦力なのだ、準備をするに越したことはない。
「そうだな、マチュア、頼む」
「御意」
「マリメルは、ローファサニさんにバレないように、シレンと連絡を取ってくれるか?」
「……御意」
手短に指示を出す。マチュアやマリメルは大戦前から知った存在だから、命令をしやすい。
「さて、落城の知らせは明日中には森に広がるだろうが、敵さんはどうでると思う?」
話題をシスカへ戻す。戦った彼らにしか分からない部分があることを期待したのだが。
「FTと結びついてる奴らだから、軍資金は豊富だろうから、軍備の調達をまず行うんじゃないかな。ある程度準備が整ったら、西か東に攻めるだろうけど、孤児院や協力貴族のあった南と違って、バックボーンになりうる相手は少ないだろうから、準備には時間がかかると思う。少なくとも次に動くまでに半月はかかるんじゃないかな」
先ほどまでの激情が嘘のように、シスカは冷静に現状を分析しだした。四王の中で一番頭が切れるのは、間違いなく彼に違いないのだ。
「短期決戦、か」
元より少数決戦で挑むつもりなのだ、その点は何とかなるだろう。
「ベイト、明日の正午に円卓を召集。マチュアも円卓には集まってくれ。アーファは北と東に、現状の報告と防備の強化の知らせを送ってくれ」
ゼロの指示に、全員が頷く。オリアスやアミールは、羨望の眼差しでゼロを見つめていた。抜群のリーダーシップを彼からは感じる。シスカの統治者としての素質は申し分ないと思うが、好感を持てるのはゼロの方かもしれない。
「ひとまず、今日は散々だったな。部屋を用意するから、今日の所はその身体を労わってやれ」
ゼロのまとめで、応接室の扉が開く。メイドに案内され、南の面々が退出していく。部屋を出る時、シスカがゼロの方を一度見て何か言おうとしたようだったが、結局何も言わず出て行ってしまった。何となくだが、彼が「ありがとう」と言おうとしたのではないかとゼロには思えたが。
「何だってまた戦いかねぇ……」
西の面々だけになり、ゼロは大きくため息をついた。
「でも今回の相手を潰せば、FTの問題も無くなるだろうし、正念場なんじゃない?」
「私には森の繁栄を遅らせる愚行としか思えませんけどね!」
前向きに考えようとするベイトと比べ、ミシィはご立腹だ。彼女の言い分も、正しいには違いない。
――これじゃ、エルフに顔向け出来ないねぇ……。
天を仰ぐように、ゼロは天井を見上げるのであった。
翌日はあっという間に訪れた。突然のシスカの訪問のあと、執務室に戻り残った業務を片づけていたため、ゼロはほとんど寝ていないに近い。それでもいつもと変わった様子を見せずに円卓の自分の席に着く。彼の疲労を知っているだけに、ベイトは早めにこの会議を終わらせよう、そんな風に考えていた。
いつものメンバーからマリメルを外し、シスカを加えたメンバーで会議が始まった。ほぼ全員の視線は、シスカへの何故、という色でいっぱいだ。
「緊急で集まってもらったわけは他でもない、全ては昨日のことだ――」
ゆっくりと口を開き、ゼロが話し出した。
一通りの内容を話し終えたところ、ほぼ全員が顔をしかめた。言葉にせずとも、彼らの「また戦争か」という思いが伝わってきた。
「起きてしまった原因を考えてもしょうがない。起きてしまった以上、平和回復のために全力を尽くすのが俺たちの役目だ。全ては森の平和のために、武器を取るぞ」
ゼロの発言にどよめきが走る。だが、こうなることも分かっていたのか、静まるのは早かった。
「俺たちが勝てば何もなかったかのように、平和が戻ってくるんだろ? 自警団に反対する理由はないぜ」
最初に口を開いたのはライダーだった。先の大戦の英雄の一人に数えられる彼の発言は頼もしかった。実際の所FTの取り締まりを強化してからの自警団の働きには国王として頭を下げたくなるものがあった。普段は粗暴な雰囲気のライダーだが、平和を願う気持ちは強く、さすが旧分治時代に一地方を治めていたコールグレイ家の出身だと思わせる。
「倒せば南奪還とFT事件の終結。一石二鳥ならやるしかないでしょう」
「久々の実戦、腕が鳴りますね」
アドルフ、テッセンと続く。彼自身相当な腕前の戦士だ、頼もしいことこの上ない。
「諜報部の調査が終わり次第随時連絡を送る。各騎士団は軍備、警備と、相応に腕の立つ奴の選別をしてくれ。各大臣たちはちょいと予算があまり回らなくなるが、何とか協力してくれ。では、今日は解散だ」
ゼロの号令を聞き、ほとんどの者が部屋を出ていく。残ったのは、ユフィ、シスカ、ベイト、アーファ、マチュアとテッセンの6人だ。
全員の視線が一人に集まった状態のまま、沈黙が流れる。円卓の話が始まって以来、ただただ俯き続ける存在に、何と声をかけていいものか分からない。
おそらく経過したのは数分なのだろうが、その何倍もの重苦しい時間を感じた。
終わらないかと思われる時の中、ある瞬間に4人が空気の変化に気付いた。
視線を集める女性の周囲の空気が動き始め、彼女を中心に渦巻き始める。風の音から、一瞬遅れて他の2名もそれに気づく。
魔力のある者が共通認識として、魔力の暴走だと気づく。自制の効かなくなった心を媒体として、体内に眠る魔力が感情任せに奔流し始めたのである。魔力の基礎値が高ければ高いほど、暴走の破壊力は高まっていく。
「……兄さんが、死んだの?」
ぼそっと呟かれた声はひどく弱々しく、普段の気丈な彼女からすれば信じられなかった。見ていられない、そんな姿だ。
円卓中からずっと抑えて、自分の中で否定していたのだろう。だが、その否定を肯定してくれる言葉はなかった。
「なんで、兄さんが……!」
俯いた彼女の足元へ、涙が落ちていく。涙は、現実肯定の証だった。
「いやああぁぁ!!!!!!」
自分の中の、最後の堤防が決壊する。
「!!!」
子どものような悲鳴と同時に、凄まじい魔力の暴走が発生し、彼女の周囲の人、物をことごとく吹き飛ばした。ただ一人の男性を除いて。
広い会議室の端まで飛ばされた5人は、信じられないといった眼差しを男へ向けていた。
依然として魔力の暴走が続き、風が吹き荒れる中、彼はただ彼女を後ろから抱き締めているだけだった。
「ユフィ」
耳元でそっと囁く。
「落ち着いて」
話しかけながらも、彼女、ユフィの魔力の暴走は続く。南の王城陥落により、兄であるシックス・ナターシャの戦死という話を否定する要素が見つけられず、彼女の悲しみは抑えきれない感情となったのだ。
暴走で生み出される暴風が、かまいたちとなりゼロを傷つけていく。
「ユフィが辛い時は、俺がそばにいるよ。どんなに辛くても、一緒にいる」
ゼロの優しい声に、少しずつ風が弱まっていく。
「辛いのは分かるけど、まだシックス義兄さんが死んだって決まったわけじゃないだろ?」
ゼロの言葉に、はっと我に返ったユフィの魔力が正常に戻る。
――ゼロも、リフェくんを亡くしてるんだ……辛かっただろうに……。
戦争で大切な人を失ったのは、自分だけじゃない。いや、自分なんかまだマシだ。生きている可能性が残っているのだから。ゼロは、目の前で弟を亡くしたのだ。
「……ごめんなさい」
ゼロの胸に顔を押し付けながら、ユフィは小さく呟いた。おそらくゼロ以外の誰にも聞こえなかっただろう。
――セシリアちゃんも捕まって、辛いのは一緒なのに……。
自分への情けなさから、また涙が溢れる。
「ナターシャ卿は死んでおりません」
突然発せられた言葉は、この場の誰のものでもなかった。だが、どこかで聞いたことのあるような声だ。
「ナターシャ卿がシェージェ卿に連れて行かれるのを目撃した兵がおりました。おそらく捕虜となっておられるのでしょう」
全員の視線を集めたのは、赤い髪をした女性だった。端正な顔立ちで、物静かそうな、表情にあまり色のない美人だ。だが身にまとっているローブはだいぶ痛み、彼女自身の疲労もうかがえた。
「ナナキ!!」
シスカの表情に驚きの色が浮かぶ。
「陛下、ご無事で何よりです」
ナナキ、ナナキ・ミュラーは南の諜報部において、前団長のジン・レベッフェイル亡き今、事実上の頂点に君臨する存在だ。南を奪還し、軍の再編を進めたならば、彼女は即正式に団長に就任させてあげたい、シスカは即座にそう思った。
「君も、生きていてくれてよかった」
「久しぶりだね、って懐かしんでる状況でもないんだけど」
彼女とは貴族学校時代の同学年であるゼロやベイトも表情が明るくなる。戦略的にも、最前線で敵と剣を交えた彼女が現れたことは大きい。
「微力ながら、私も再び戦わせていただきます」
不思議な気持ちだった。前大戦に引き続き、また自分と同世代の者が集まってくる。前回と同様だと考えると、負ける気もしなくなる。
南奪回へ、ゼロは気を引き締めた。
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