2002年09月23日
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 本日は、まじめに本を読みました。 スティーブン・ミルハウザー作/柴田元幸訳『マーティン・ドレスラーの夢』(白水社) おおっ、白水社!なんか賢そうだぞ、自分。
 ワタシは偏狭な読者家なので、スティーブン・ミルハウザーがどんな作家か全然知らないのです。単に柴田元幸訳だったから、借りてきた。柴田先生のプチファンなのです。そう村上春樹方面から流れてきたのですね(安易…)。何冊か柴田さんの訳した本を読んでみたら、結構好みの作品だということが判明。ポール・オースター『ムーン・パレス』とかバリー・ユアグロー『一人の男が飛行機から飛び降りる』とかね。あと、 エドワード・ゴーリー の絵本とかとても好み。『うろんな客』とかなんか訳わからんけど面白いですよ。
 ということでこの本、当たり!でした。1872年生まれの葉巻屋のマーティン・ドレスラーが、大きなホテルを建てるまでになり、そのあと没落していくというストーリーなんだけど、こういってしまうと陳腐ですね。別に、立身出世の物語ではないのです。訳者の解説によると「天才的な才能を持った男が、一個の芸術品であり、かつ商品でもある何かを作る。大衆はそれを歓迎する。次の作品は更に大胆になり、人々の賞賛はますます高まり、男は時代の寵児となる。だが、その作品がさらに、いまや人々を戸惑わせてしまうほど精緻かつ大胆になっていくと、男は一転、寵児の座から転げ落ちる」そういった物語だそうです。
 この中で、マーティンが作り上げていく、レストランやホテルがすごい凝りようで面白いです。中に、小さい博物館みたいなものや、劇場、デパート何でもそろっていて、部屋も普通の部屋から洞窟みたいな部屋までいろいろとある。夢の国を凝縮したみたいなホテルです。こういう部分の描写が楽しい小説でした。その場の空気を吸っているような、そんな気がしてくる感じ。面白かった。
 そういえば話はグンと変わるけど、村上春樹さんが『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を翻訳するそうで、楽しみです。白水社のライ麦畑でつかまえて』翻訳がすごく嫌いなので、この機会に読みななおそうと、思ってます。そのつぎあたり『グレート・ギャッツビー』も訳してくれないかなー、とか思ったりして。

 そうそう『海辺のカフカ』後日談。橿原神宮駅内の若草書店(ローカルだなー)で上巻を買ったのですが、下巻は別の店で買いました。若草書店は駅構内にある大変珍しい書店なのですが、ワタシのような不埒な客が多かったらしくて、上巻は売り切れたのですが、下巻だけがむなしく積んであります。この「下巻だけ」というのが中途半端で気にかかる今日この頃であります。柴田先生は「海辺のカフカ」を舞台でやるなら、ナカタさんの役がやりたいんだって。ワタシは峠口くんがいいですね。では。





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Last updated  2002年09月23日 23時39分25秒 コメントを書く


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