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曽根スウプ

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2013.12.14
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カテゴリ: 読書感想
森博嗣さんといえば、『すべてがFになる』と『黒猫の三角』くらいしか存じ上げません。

森さん作品でまともに読んだのは本作が初めてです。




本作は外国が舞台となっています。
登場人物の名がなかなかスーッと頭に入ってこなくて、「これ誰だったっけ?」と、しょっちゅうページをめくって冒頭の人物紹介を見ないといけないので、外国ものはちょい苦手だったりします^^;

日本人作家様が書かれた外国ものだからまだ何とかなりましたが、やはり誰が誰やら混乱することは避けられず。
なんでこれ外国が舞台なのかなー。主人公や刑事や重要参考人達がフランスを中心に世界を股にかけるというか、あちこちの国を転々とするからかしら。
これが日本が舞台で、あちこちの都道府県を転々とするのではサマにならないからかしら。
まぁ確かに外国には「高飛び」という言葉もあるように逃亡にはうってつけ、とか色々あるんだろうけど、なら日本が舞台で外国に逃げてもいいんじゃないのかな、と思ったのは素人の浅はかさなんでしょうな。






主人公はインターポール職員のフランス人・レナルド。
インターポールといえば銭形のとっつぁん。
世界を飛び回る凄腕刑事、というイメージがあったけど、それは一部のエリートで、地味(?)な事務職員というのもいるらしい。

レナルドは幼馴染のミシェルと結婚し、束縛し合わない充実した日々を送っていましたが、ある日刑事の訪問を受けたことで彼の世界は一変します。

レナルドは学生時代大学寮に入っていて、その時のルームメイトが、ぞっとするような、言葉では言い尽くせないほど神々しい美貌の持ち主だったのですが、そのルームメイト・リオンが、ある殺人事件に密接に関わっているらしいと刑事は云います。
リオンが殺人現場にいた、と。しかも犯人となるには物理的に不可能な状態で。
リオンは両手を縛られた状態で死体の傍にいたのでした。

参考人として事情聴取を受けたリオンは、「神様が殺してくれた」と証言したそうです。
そしてその「神様」とは、レナルドその人だと。
勿論レナルドには身に覚えなどありません。
リオンはレナルドを「神様」と崇めているようですが、ルームメイトだった頃も特別親しかったわけではなく、卒業してからは連絡も取り合っていなかったので、レナルドにとっては心外でした。



美女と見まごう絶世の美男・リオンは何者なのか。
何故彼の周りで次々と不幸な事件が起こるのか。
一連の事件の犯人は誰なのか。
そして「神様」とは誰のことなのか!?

フランス・ドイツ・イタリア・日本の刑事達と協力し合いながらリオンの足取りを追うレナルドですが、謎が謎を呼び、迷宮入りかと思われた時、意外な真相が・・・。



外国の名前が頭に入りにくいとはいえ、文章は読みやすかったし、全体に退廃的な美しさが漂っていて楽しめたし、伏線も回収されたし、ラストのどんでん返しも効いていて、ページをめくる手が止まらなくなるくらいのめり込めました。
面白かったです。

でも今ひとつすっきりしないのは何故だろう。


思わせぶりな展開のわりに解決編があっさりし過ぎていたからかなぁ。
あと、インターポールがどういうものなのかさっぱりわかっていないのだけれど、インターポールの名って絶大なのかな、と疑問が。
抽象的に過ぎるとはいえ、一応「殺した」と名指しされた人間を、刑事がここまで絶対的に信頼して、情報を流しまくって協力を仰ぐものなのかな。もしかしたら犯人かもしれないのに。下手をしたら危険な目に遭わせることになるかもしれないのに。

その辺の事情がよくわからなかったせいで何となく雲をつかむような話に思えて。
面白かったんですが。

「これって主人公が犯人なんじゃないのかな。二重人格か何かで、無意識の内にやってしまったとか」と思ったけど、途中で主人公自身が「記憶には無いけれど、もしかして僕がやったんだろうか」と悩んでるシーンがあったので、違うな、と思いました。

リオンの信じ難い美貌と、それに魅せられた人々が不幸になってゆくさま、主人公との同性愛ともつかぬ微妙な関係には惹かれましたし、ミステリーとしてよく出来た話だと思いました。


「だまされたー!」となるラストは大好物なので、読めて良かったと思います(^^)


ミステリーに於いて、双子を使ったトリックはフェアではないので、暗黙の了解でミステリー作家様はお書きにならないらしい。そりゃそうだわな。
敢えて使う時は、西村京太郎さんの『殺しの双曲線』のように最初にあらかじめ断っておくのがルールのようですが・・・

この話は「双子」が出てくる(ネタバレ)けれど、トリックに使われているわけではないので、セーフなのかな、と少し気にしてみたり。





図書館で予約しまくったので、また怒涛のように本がやってくるなぁ・・・。
一度に来ないといいのだけれど^_^;





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最終更新日  2013.12.15 01:07:30
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