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2014.05.17
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 うん、たまたま僕も見ていたよ、

 終電近いJR中央線下り電車の中だったなあ、

 あの時間帯のあの電車って、

 混んでるんだよね、

 24歳のきみは、

 残業でクタクタに疲れていたから、

 東京駅で1電車見送って、

 次の電車に乗って座席にかけた、

 同じ箱だったから、



 きみはケータイのアラームをセットして、

 すぐに眠りだした、

 鼾をかいてね、

 よほど残業がきつかったのかな、

 新宿から乗ってきた70歳ぐらいの男性が、

 きみの前のつり革を握って、

 険しい顔できみを睨んでいた、

 阿佐ヶ谷を過ぎたあたりかな、

 ケータイのアラームが鳴って、

 きみは目を覚ました、

 「おい、若者、席を譲りなさい」、



 きみはきょとんとしていたね、

 「なんで譲らないんだ、立たないんだ!」

 きみはハアッと間延びした声を出して、

 「もうすぐ僕、降りますよう」、

 と、何だか小首を傾げながら言ったんだよね、



 きみの世代の気持ちも理解できる、

 この年寄りは何を怒ってるんだ、

 と理解できなかったんだよね、

 クタクタに疲れているし、

 少しでも眠りたいから座席を確保したんだもの、

 疲れてもいない元気な人に、

 どうして席を譲らなきゃならないんだ、

 ということだ、

 それは正しい、


 ただ、きみを怒った70年配の男性が、

 どういう時代に育ったかも、

 知っておいて損はないだろう、

 その男性が子供の頃、

 60代を超えた人は、

 腰が曲がりヨボヨボして杖を突く人が多かった、

 寿命も短かったから、

 そんな状態になると、

 あと何年かでお迎えがきた、

 老い先が短かったの、

 お年寄りは大事にしてあげよう、

 と教えられて育った、

 そんなお年寄りが電車に乗ってくれば、

 多くの人がどうぞといっせいに立ち上がった、

 それを見て育ってるから、

 譲るのが当たり前だと思い込んでいる、

 譲らない若者の思いが解らない、

 だから、けしからんと怒る、

 昔はこうだったんだよ、

 と冷静に説けば、

 きみたちの世代の多くは、

 納得してくれるのにね、

 きみが座席にいて疲れていないときで、

 乗ってきた高齢者が辛そうに立っていたら、

 そのときは席を譲ってあげてほしい、

 昔の人がきみの世代を理解するのは、

 難しいから、

 きみたちが昔の人を解ってほしいんだ、

 そのほうがきっと世の中は、

 うまくいくと思う。








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最終更新日  2014.05.17 19:30:38
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