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ひきこもり・ニートの予防とは
~若者の自己肯定感を育む社会に向けて~

真生会富山病院心療内科部長 明橋 大二氏
ハッピーアドバイスシリーズ著者


『子どもの心に寄り添って、認めてあげる事が大切』


不登校と引きこもり、ニートはきちんと区別すべきです。不登校と引きこもりは関連はありますが、決してイコールではありません。引きこもりとニートも同様です。

引きこもりとは、さまざまな要因によって、社会的な参加の場が狭まり、就労や就学などの自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態です。外出すること自体が困難な状態で、人に会うのがとても怖くなるのです。

一方、ニーとは、学校に通っておらず、働いてもおらず、職業訓練も行なっていない15~34歳の若年者と定義されています。ニートの若者たちは、初めから就労意欲が無かったのではありません。仕事が過酷だったり、何度も面接で落とされるなどの理由から、仕事に対する意欲が持てなくなるのです。

ニートが出てきた背景には社会問題があります。バブル経済崩壊後、日本の社会は労働者の既得権を守るために、若年層の採用を絞り、就労機会を失いました。大学を卒業しても、フリーターや派遣社員になるしかない人が増えたのです。走した社会の状況がニートを生み出しました。



引きこもりやニートの予防は、子どもや若者の自己肯定感(自己評価)をはぐくむことに尽きます。自己肯定感は二十一世紀の子育てや教育のキーワードです。

「私は大切な人間だ」「存在価値がある」…。こうした気持ちが自己肯定感であり、心の成長の土台になるものです。自己肯定感があって初めて、しつけや生活習慣が身につき、勉強が身につくのです。

日本の子どもたちは諸外国の子どもたちに比べて、自己肯定感が低く、「自分は役に立たない」と考える子どもが多いようです。

子どもの自己肯定感をはぐくむには、できないことを責めるより、できたことに注目する子育てが大事です。ほかの子どもと比較するのではなく、以前の本人と比較してください。自己評価が低い子どもは、できたことを認めてあげると、「やればできる」と思うようになる。自信ややる気につながるのです。

子どもへの要求水準を下げることも大切です。「できなくて当たり前」と考えるべきです。また失敗をほめることも必要です。とくに手のかからない「いい子」ほど、失敗すると親から見放されると思います。失敗を認めてあげることで安心するのです。

自己肯定感をはぐくむのに最も有効なのは、「ありがとう」と言うことです。お礼の気持ちを伝えると同時に、相手の存在価値を高めることになるからです。

親自身も自己肯定感を高めなければなりません。子どもをほめられないのは、親の自己肯定感が低いからです。周囲の人は自己評価の低い親を責めてはいけません。ねぎらってください。子どもの自己肯定感をはぐくむような社会をみんなでつくっていきましょう。









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最終更新日  2009年06月11日 17時07分33秒
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