桐まみれの日々 by さきさん

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さきさん1850

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2009年08月04日
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 試作の塗料を取り敢えずホームセンターに買いに行った時の事。
 塗料コーナーにいると、一人の男の子が小さな男の子に「ちゃんと返せよ!そこじゃないよ~~。」と言って立ち去って行った。取り残された男の子の手には、20cm角で長さ1mもあろうかと言うような大きな箱。男の子は抱えたその箱と、その脇から目の前の陳列棚にあるものを見比べている。私はその子がどうするかな、と思いながら塗料を選んでいたが、しばらくしても彼はひたすら見比べるばかりで、じっとそこに立っている。泣き出すのでもない。
 私は彼のところに近づき、手に持った箱と陳列棚の商品をそれぞれ指差し、表示がまったく同じであることを確認して、「同じだよ。返すのはここで良いよ。」と言って手に持ったそれを陳列棚に戻すよう促した。けれど、その箱は彼の腕の高さより背が硬く、10センチほどの段差を持ち上げるのが困難だった。私は手を貸そうかと思ったが、もう少しがんばってみればいいと思いとどまった。彼は、必死で背高をして、ついには段差の上にそれの底を掛け、上の方を奥へ押し込んだ。
 私が彼の頭をなでて「ちゃんと返せてよかったね。」と言うと、ものすごく嬉しそうな笑顔で私を見上げ「ありがとう。」と言ってお母さんらしい声のする方へ駆けていった。

 お兄ちゃんはちょっと意地悪だったな、と思ったが、兄弟なんていうものはああいう風にして育っていくのだろう。二番目、三番目が打たれ強くなるのは当然かな。
 ちなみに、私は三姉妹の真ん中。姉は優しかったが、姉贔屓の祖母からの教育で!?結構辛い幼少時代を過ごしました。おかげでこんなに強くなれました。いろいろお世話になりありがとうございました。






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最終更新日  2009年08月04日 21時58分24秒
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