実録・サラリーマン時代

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September 1, 2006
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カテゴリ: カテゴリ未分類
Vol.36 「コスト削減とケチの違い」

 今のところ、このブログ全体に流れるトーンは、
「大変働きやすい環境で、かつ社長は凄い人だし、会社も素晴らしいところだ!」といったところだろうか。
全面的にこれを認めるつもりはないが、このブログを自分のいた会社批判や
内部告発的な文章にするつもりもない。

 しかし、もちろん納得のいかない出来事もあったことは事実であり、
そこから目をそむけるというのも違うので、
今回は毒を吐くことにします。

 イチ労働者としての不平不満となると、だいたいが仕事量や仕事内容のことに集約されると思うのだが、

 最初から俺はこの仕事を一生の仕事と考えておらず、(規模はあまりに小さいながら)「オーナー」と呼ばれる人になろうとしていたこともあり、
経営側から仕事というものを俯瞰して見ることも出来たので、不満は感じながらも、納得が出来ることも多かった。

 コスト削減関係のことなんかはその良い例だろう。
たとえば、本部に発注した教材や備品は配送されてくるのではなく、原則的には会議等で室長達が本部に行った時に直接持って帰ってくることになっていた。
山梨の場合、会議会場となった教室に他の教室の分も全て一括で届き、それぞれの室長が手で持って帰る、といった具合で、配送コストを抑えていた。
山梨の室長はみんな車で来てるもんだと思い込んでるのか、月一回の本部全社会議では相当量の備品を持って帰ることになった。
俺はポスターやら教材やらファイルやらスタンプやらをチンドン屋みたいになって電車で持って帰ったりしたもんだが、
この配送コスト削減の体制はさすがだなぁとむしろ感服してた。

 他にも会議で配られる文書が暗黙のうちにA4で統一されて使用されていた時、社長が「なんで無理してA4にしないといけないの?2枚をA3にひとつにすれば、枚数は半分ですむんだから、内部連絡だけのものはもう少し頭使って考えてコピーするように」と言った。
大概の会社もそうだと思うが、コピーはリースで、用紙のサイズではなくカウンターによって請求が変わる仕組みなので、これまたなるほどなぁと思った。

 他にも、コスト削減に関する様様なことが励行されており、労働者サイドからすると面倒くさいことも多いのだが、そうやって会社は大きくなってきたわけで、そこで働く従業員はそこに文句を言ったらおしまいだと思う。

あれ?なんだかちっとも毒吐いてないな。そう、コスト削減っていうことは本当にこの会社は徹底しており、こういうことは企業の規模が大きくなればるほど、累乗的に結果も変わっていくことなので、大企業とかがこれを見習えば凄いことになるのになぁ、と思うが、
プライド高い大企業の労働者の不平不満の大爆発も目に浮かぶのも確かだ。

しかし、「コスト削減」と「ケチ」はやっぱり違う。断じて違う。

こんなことがあった。
会社全体でボランティア活動をしよう!ということになり、

富士吉田教室はせっかく富士山の近く(というか一部というか)にいるので、
富士山にからめたことにしたかった。そして調べると幸いに「エコツアー」というものがあり、
富士山の5合目から6合目にかけて一人ガイド役の人が付いてくれながらゴミ拾いをする、といううってつけのボランティアがあった。
 講師たちもほとんどが参加してくれて、大月の主力講師も参加したり、非常に意義深いものとなった。

「ゴミが多いから」という本当に愚かな理由だけで未だ世界遺産になり得ていない日本最高峰の山。
最高峰というだけではなく、あのなんともいえない形、あの強烈なインパクト、「日本一の山」は言うまでも無いどころか、
2位とか3位とかの山は無くて、次にくるのは5位くらいになるんじゃないかという、
やはり近くで見るほどに富士山っていう山はそれぐらいの山だと思う。
いつの日にか、遅ればせながらこの山が世界遺産になった時に、「俺も(私も)、ゴミ拾いでちょっとは貢献したんだよ」って言えることが嬉しかったし、
また、このようなことが出来る場所の教室にいるという自分が幸せだと思った。

 さて、このエコツアー、ガイドさんもボランティアなので、一銭の出費もないのだが、
5合目までは車やバスの交通手段が絶対に必要であった。
河口湖駅前から出てる5合目までのバスは一人往復¥2000である。
とてもじゃないが10人ちょいで行った場合の2万円以上の交通費は本部にも請求出来ないということで、
大月教室長の車と講師の車の計3台を出すことにして、それにみんなで乗っていくことにした。
通常、車で来る講師の交通費は1キロ10円という、(この算出もどうかと思うが)ガソリン代で、でもまぁそれはいいとしよう。
月末になり、車を出してくれた寺尾先生がこのときのガソリン代を申請してないのを知った俺は、
「寺尾先生、エコツアーの時の交通費も書いときなよ」と言い、寺尾先生は「あ、いやあれはボランティアなわけですし、いいですよ」と言ってくれたが、
「いいから書いときな」と俺は言った。

そして、この月の講師給を本部に計上したところ、総務からご丁寧に電話がきた。
「ボランティアの交通費は不支給となるので、すみませんがよろしくお願いします」ときた。
 会社全体、全教室を上げて、ボランテイアをする、という思惑の中には、もちろん偽善ではなくいいことに違いないのだが、
会社側にはそれで企業イメージを良くするという、ちょっとした「計算(打算とはいいたくないが)」もあってのことだと思う。
そして、それもそれでいい。
 この時に参加した講師達に給料が発生しないというのも勿論当然である。
しかし、バスでいった場合の何万という交通費を、寺尾先生が車を出してくれることによって、
数百円(確か800円位だった気がする)のガソリン代ですむという、素晴らしい貢献度のはずなのに、
寺尾先生への交通費は不支給なのは理不尽であろう。
少なくとも寺尾先生が損をするっていう結果は、誰がどう考えてもおかしいので、俺はあとから個人的に現金で、直接寺尾先生に千円渡した。

 エコツアーそのものは本当に気持ちよく、青木ヶ原樹海や富士五湖を見下ろす景色は絶景だったし、
その年の夏、俺は富士山頂に登る予定もあり、それへの格好のリハーサルともなった。
一人の講師への数百円の交通費不支給という「経費削減」が、
この大変素晴らしく、清々しい思い出に水を差す出来事になってしまった。

 こういうのは「経費削減」とは言わず、「ケチ」というのだと思う。

ちなみに、このボランティアの時の不平不満話は実はその年の暮れに、会社に対し、いう機会もあり、
しっかりと直訴させてもらった。故に、ここに述べたことは会社への陰口ではなく、
大声で(!?)ぶちまけた会社公認の(?!)俺の不満である。

(つづく)





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Last updated  September 1, 2006 10:55:50 AM
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