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玉取物語(去勢手術)1
2003年11月21日。
コタローは生後約3歳3ヶ月でオカマちゃんとなりました。
以前から考えていた去勢手術を受けさせたのです。
なかなか自分のまとまった休みと病院の予定が合わず、
のびのびになっていましたが、とうとう決行しました。
去勢手術に抵抗がなかったわけではありません。
健康な体にメスを入れること、自然の理である然るべき体に
人工的な処置を行うことに抵抗がありました。
「できれば、きれいな生まれたままの体でいてほしい。自然が一番。」
と思う人たちの気持ちはよくわかります。
巷(?)でささやかれる麻酔事故の話など、
いろいろ危惧することもありました。
実際に麻酔事故で愛犬を亡くしてしまった方たちのサイトも見ました。
「病気になったら仕方ないし、
去勢しなければ必ずそれらの病気になると決まっているわけではない。」
「手術をしてまで予防しようというのは飼い主のエゴでしかない」
「繁殖をしないなら、早めに手術しておいたほうが良い」
「必要だから体についているのに、切除するのはおかしい。」
などなど、いろいろな文献やサイトを見て、
いろいろな意見を通してこたっぺ☆が思ったのは、
「防げるものなら防ぎたい。出来るだけ長く一緒にいたい。」
ということ。
「コタローにとっては、生きている限り自分と一緒にいることが
一番の幸せであろう」
と思っています。(コタローは全然そう思ってなかったりして(笑))
飼い主のエゴでありわがままでもあります。
自然なままで…ということもわかるんですが、
すでにヒトに飼われている時点で自然の状態ではないのだということを
忘れてはならないと思いました。
ヒトの社会で飼っている以上、エゴであっても、
ヒトは責任持って自分のイヌを管理する必要があるわけです。
それに昨今のペットブームによる安易な繁殖や、
それによる個体の弱体化、遺伝性疾患が後を絶ちません。
遺伝性疾患を持ちながらも売れる犬種だからと繁殖に使われ、
その遺伝性疾患を持つ子孫が増えていく。
行政や法でそのような悪徳ブリーダー、悪徳業者を取り締まれない以上、
どこかでそれを絶ち切らなくてはなりません。
さらに年間数十万匹も『処分』される犬猫たち。
みんながみんな、ちゃんとペットたちを愛し、管理していれば、
『処分』される子たちなんていないハズなんですよね。
いまや野生の生態系でさえ、環境破壊をしてきた人間が操っているようなもの。
密猟者が違法で乱獲しては数が激減した動物も、
動物保護区などで保護により増えすぎると、
今度は正式に淘汰(数減らしのため処分)されてしまうのですから。
また、ペットは自らの意思を明確に飼い主に伝えることはできません。
コタローが
「やっぱり去勢したくないよ。」
と言うなら、こたっぺ☆も手術させません。
もちろん、コタローが
「長生きしたいから去勢したい。」
と言ったわけでもありません。
ソロモンの指輪のように、コタローと意思の疎通がなされるならば、
コタローの意思を尊重します。
でも、現実にはそれはできません。
前にも述べたように、愛犬の生死、愛犬の一生は、
やはり飼い主が管理しなくてはならないわけです。
確かに、去勢しなかったからといって、
必ず前立腺の病気などになるということではないです。
生殖器の病気にかからずに長生きする子もいるし、
別の病気で早世してしまう子もいます。
でも、生きることに障害や苦痛を感じることなく予防できるのならば、
去勢手術もアリかなと思いました。
これは、こたっぺ☆の個人の気持ちであり、
絶対自分が正しいということではありません。
不妊手術に関してこれを勧めたり、反対したりということはありません。
飼い主さん自身が決めることですし、人それぞれ、考え方は違います。
どれが正しく、どれが間違っているとは言いきれないものです。
手術において、獣医師側から言えば、手術自体は難しいものではなく、
必要以上に飼い主の麻酔への誤解と不信感が先行しているということです。
でも、飼い主は不安を持つのは当然です。
「麻酔が合わない子は何万分の一くらいの確率だから、大丈夫ですよ。」
といわれても、その確率がゼロでない限り、
自分の愛犬がその何万分の一の子かもしれないと思うでしょう。
まして、女の子ならば、お腹を開けるわけです。
それに、実際に動物病院の風上にも置けないようないいかげんな
病院もあります。
去勢手術に関して、飼い主自身もいろんなことを知り、
ほかの病気の場合と同様、良い病院、良い獣医師を飼い主が見極め、
選ぶことが最低限必要です。
こたっぺ☆も去勢のことを考えるために、いろいろ調べたりしました。
専門的なことまではわかりませんが、
とりあえずここらに書いたことくらいは知ることができ、
その上で決意することができました。
その病院で同じく不妊手術を受けた子たちの飼い主さんにもお話を伺いました。
麻酔に関しても、前から獣医師に話を聞いたり、検査もしてもらい、
今までの麻酔に対する不信感のようなものを拭い去ることができました。
まったく不安がないということはありません。
でも、あとは先生を信頼してお任せしようという気持ちにはなりました。
自分と愛犬、ヒトとイヌのために、深く考えて、いっぱい悩んでください。
これを読んで去勢手術をしようと思う方、
これを読んで去勢手術をやめようと思う方、
いろんな意味で参考になれば嬉しいです。
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