ここ近年で、個人的に極めて秀逸なサウンドプロダクションで仕上がっていると感心させてくれたカバーナンバーです。 最近来日したバート・バカラックと初期の最高の相方ハル・デーヴィッドの名コンビのペンによるディオンヌ・ワーウィック(因みにホイットニー・ヒューストンの叔母さんです)の何気にヨーロッパ情緒溢れる往年の名曲なんですが、原曲を知らなかったら完全にSEALのオリジナルとして響いてしまうであろう完成度です。 彼のオリジナル作品の Kiss from a rose
の独創性のイメージを持った彼だからなおさらです。 通常のR&Bシンガーだとしたら、こうならないでしょう。 あえて、原曲のアンサンブルから完全に離れ、エレクトロな雰囲気中心なのに、原曲の感動を一切削がない・・・まあ、カバーの超優等作品ってとこでしょうか。 とっくに欧米では日本と違い、カバーうんぬんだとかは情報としては出ますが、話題性にする時代は終わっていて、完全に「今回はオリジナルのこれ」か「今回はこれのリメイク」って感じで発表作品を決めていくアーティストもあたりまえにたっくさんいるので、「オリジナル書けないの?」とか「なんでカバーなの?」って愚問は一切出ません)