ある日の学校の帰り道、長女のP子が、お友達に、何気にクレヨンしんちゃんのモノマネで話かけたら、
そのお友達のママが、「ごめんね~、うちのテレビ、クレヨンしんちゃん映らないのぉ~。」
と言って、P子がその子に話しかけるのを制したとのこと。
ま。言うまでもなく、親が「自分が気に入らない番組を子供に見せない」ってだけの話っすけどね。
この時うちの妻は、白々しく「へぇ~、そうなんだぁ~。」なんつって話を合わせたらしいけど。
問題はP子よ!P子が、いらん事言わなかったか、パパ、心配で、心配で。
「ありえねーから!今から家行くから!」
とかさ。
もしくは、 「毎週金曜日、夜7時半から、テレビ朝日系列で絶賛放送中だから!」
とかさ。
とにかく笑顔で地雷を踏みしめながら歩くような娘だからねえ。
・・・でもね。
実際は、その時、P子は寂しそうに一言、
「ふーん・・・。」って言っただけ。
地雷避けた。
何かねぇ~、胸のあたりが、むずがゆくなるような話だね、これ。
あー、かゆい。心が、かゆい。
その親も、僕の妻も、こんな嘘、子供が本気で信じるなんて、さらさら思っちゃねーけど、
この場は、子供のため、何となく騙してるふり。
その子だって、P子だって、本当にしんちゃんが映らないなんて、微塵も信じちゃねーけど、
この場は、親のため、何となく騙されてるふり。
かゆい、かゆい、心が、かゆい。
では、今回の話を進めるにあたっての、「クレヨンしんちゃん」の基本情報。
①昨年でテレビ放送25周年をむかえた人気アニメである。
②長年、日本PTA全国協議会発表の「子供に見せたくない番組」の上位にランキングし続けた番組である。
(もう、5年ぐらい前にアンケート自体は終了しているらしい)
以上。あとは、面倒臭いので割愛。ご自分で調べたってちょーす。
しかし、あれだ、 「見せたくないから見せない」
って考え方は、正直ヤバいね。
5~6年前ならともかく、今時そんな教育に何の効力もないと思うけどね。
今の子供は、小学生だって、パソコンやモバイルに 「親に見せたくない画像や動画」
を山ほど保存してんじゃねーの?
この先、自分の部屋で、学校で、友人の家で、どう考えても、親に隠れて見るに決まってんじゃん。
回避は不可能だと思うけどね。
なんかね。「見せたくないから見せない」って人と、
その真逆の「うちは放任主義、自由に何でも見せています」って人ってね、
僕から言わすと、人間のくくりとしては同種だね。
思考に、0%か100%という、振り切りの目盛りしかないという点でね。
だから「見せたくないから見せない」系の人が、何かのタイミングで改心すると、
突然、度を越した放任主義になったりする。僕のまわりに実際いたよ、そういう親。
規制の目盛りを先ずは30%ぐらいからはじめて、子供の様子を見ながら徐々に60%に上げていくとか、
照準を中間に合わせることが出来ないのだろう。
仕事でも、そういう人はいてさ。例えば建設現場で喫煙マナーの問題が出ると、
「煙草なんて現場内全面禁止だ!」って言う人と、「喫煙は自由だ!個人の趣味嗜好を奪うな!」って言う人、まあ~、性格が、そっくり。
灰皿の設置位置を検討しようとか、車内なら良しとしようとか、お客様の承諾を得られたら良しとか、まあ~考えない。
論点は、「廃止 OR 自由」。中間の目盛りがない人達は、いつもこの調子。
うちは、子供に見せてますよ、「クレヨンしんちゃん」。
だからと言って、
「クレヨンしんちゃんという、楽しくて感動する素晴らしい番組を、子供に見せない親がいるなんて信じられない!」
と首をかしげている系の親かというと、それはそれで、ちょっと違う。
25年前も今も、クレヨンしんちゃんの制作に関わる人達は、
「親がしかめっ面をしている横で、子供がテレビの画面に噛り付いて見る、そんなアニメを作ろう」
と思ってる筈じゃんね。
どう考えても、「日本中の親が子供に見せたいと思う番組」を作ろうなんて思ってる筈ないじゃんね。
「子供に見せたくない番組」の上位にランキングした時なんか、ガッツポーズしたと思うよ。勲章みたいなもんだから。
逆に、この先、日本中の親が、喜んでしんちゃんを子供に見せるようになって、
文部省推薦アニメやなんかに選ばれてしまう日が訪れたとしたら、
その日から、クレヨンしんちゃんは、放送終了へのカウントダウンを始めるのだと思うけどね。
親が見せたくない番組だからこそ、子供は見たがる。
これに尽きるんじゃね?
そうでしょう?
そうじゃない?
かつて子供だった親たちよ。
庭のもみじが、目吹はじめました。
昨年は、植えたばかりだったからか、あまり紅葉してくれず、
枯れるように落葉したので、もう根腐れでもしているのではないかと、心配していました。
今年は、きれいな紅葉をみせてほしいものです。
では最後に、ご参考までに、Q輔による【 クレヨンしんちゃんの正しい見せ方講座】。
①僕自身、しんちゃんは超ぉ~好きで、映画では思わず涙腺崩壊するほど感動したりする。
だから、子供が見ている横で、本当は画面に噛り付いて見たい気持ちを殺し、チラ見している。
ガキと一緒に、ガキみたいに、楽しむべからずだバッキャロー!
大爆笑したい時も、歯を食いしばれ! しかめっ面を決め込め!
しんちゃん最高、も-ムリ、笑っちゃうって緊急事態の時は、便所に逃げ込んで笑え!
②しんちゃんが、友達に言ってはいけない言葉を言ったり、大人にとってはいけない態度をとったりしている時、
「こーいうことしちゃダメよ。」
と、子供に教えるべし。
子供はテレビに夢中、全然聞いてくれなかったり、 「うざっ!」
とか吐き捨てられるが、
涙は拭け! そして親として、子供に耳を傾けさせる 「言葉」
を摸索せよ!
③しんちゃんが、自分のお尻で、ぷにぷにと歩行したりする時、 「こーいうことしちゃダメよ。」
と教えるべし。
まあ、 「出来る訳ねーだろっ!」
と喰い気味で突っ込まれますが。
④今回の内容はちょっとダメだなぁ、と思う時は、その時こそ、テレビを消せ! 見せる必要は、ない。
⑤誰も居なくなったリビングで、一人寂しくお酒を飲むべし。頬をつたう涙は拭け!
⑥来週はまた、いつものように、子供に「クレヨンしんちゃん」を見せるべし。
一見、支離滅裂、だが、これぞ正攻法、べし。
お!咲いた咲いた!チューリップの花が!じゃん!
はやいなぁ~。もうそんな季節かぁ~。
P子はもうすぐ春休み。新学期からは2年生です。
子供の頃、神社や空き地で野球をしていて、
僕達が、騒ぎ過ぎたり、ボールをよその敷地に投げ込んだりしてしまうと、
必ず近所のおっさんが飛んできて、
「人様に迷惑かけないように遊べ!」とか、「もっと安全に遊べ!」なんつって、
ガミガミうるさく言われたもんだが・・・。
今思うと、おっさん、「遊ぶな!」とは一度も言わなかった。
暖かい目で見てはくれなかったけど、「遊ぶな!」とは絶対言わなかった。
子供たちを、冷ややかな目で見守りながら、「遊べ!」と言い続けた。
思えば、昔の大人は子供の前で、全力で大人を演じきってくれていた。
ガキと一緒に、ガキの目線で、ガキのように楽しむ、なんてことは決してなかった。
僕も、かくありたい。
「クレヨンしんちゃん」を楽しむ我が子を、暖かい目で見守れないからといって、
子供からそれを取り上げる、子供に見せないってのは、大人のすることじゃねーよ。
ガキのするこった。
「大人は、子供を、冷ややかな目で見守ってやらねばならぬ時もある。」
と、僕なんかは思いますよ。
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