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【送料無料】世界の放射線被曝地調査
価格:1,029円(税込、送料別)
自宅の一室を芸大を卒業されたピアノの先生のお教室として週に一度開放して差し上げて、家にその生徒さん達が通って来ていた事があった。教育熱心だった母は、限られた経済の中で、私たち兄弟三人の分のお月謝をおまけして頂いて、全員にピアノを習わせてくれていたに違いないと思うのだが、まあそういう事はどうでも良い。
生徒さんの中に、私よりも1年か2年年下で、私よりもすごく「出来る」女の子が居た。
いつも物静かで、殆ど話もした事もなかった相手であるが、母からはいつも、「○○ちゃんは、あんなに小さいのに、もうソナタまで進んでいるんだって。頑張り屋さんね」とか、「毎日1時間以上は必ず練習するんですって」とか言われて、えーん、どうせ私は根性の無い万年ソナチネ女ですよっ!と、大変コンプレックスに感じていたものだった。
ピアノのお教室のあったある日、珍しくその子がお休みした。熱が八度か九度くらい出たという事だった。
それから、本当に間もなくだった。二週間くらいもあっただろうか。
その子が亡くなったのだという報せを母から聞いた。白血病だったのだそうだ。
あまりにあっけなくて、現実感がなくて、でも、なんであの頑張り屋さんでピアノが大好きな○○ちゃんが?と、不思議に思う気持ちで一杯だった。
当時は雨が降っても濡れっぱなしだったりなど、全く無頓着に過ごしていたものだが、私の子供だったその時代は、世界各国で核実験が繰り返し行われていた時期だ。ある日、遠くの南の空が見た事もない様な変な黒っぽい色をしていたと思ったら、どこかの国が核実験をしたというニュースがあった様な、ちょっとあいまいな記憶もある。
○○ちゃんが白血病になってしまった原因が、必ずしも放射能のせいだったのかどうかは、今となっては誰にも分からない。
ただ、あの頃と比べて、今大騒ぎになっている福島第一原発の事故による影響が、実際のところどの程度のものなのだろう、と、それが気になって知りたくなり、この本を購入した。
レビューにも書いたのだが、このブルーバックスシリーズは新書版で、少し突っ込んだ専門的、科学的な知識を、専門ではない読者にも理解できるようにという趣旨の元に書かれているシリーズだ。あまりにも淡々と書かれているせいか、読み進むのには多少骨が折れるけれど、買って読んでみて本当に良かったと思った。
一番有難かったのは、各被曝地が、いつ頃にどのくらいどの様に汚染され、何年も経った後の著者達の調査の時には、どの程度の汚染レベルになっていたのかが、具体的に数値で分かったところだ。
こういう事をしても著作権法に違反しないのかどうか知らないのだけれど、一部をご紹介すると、例えばソ連の原爆実験の跡地の調査では、爆発後、52年も経って著者が現地で行った調査で、爆心地から80メートル以内の所で、毎時10マイクロシーベルトもあったのだそうだ。これは飯館村の一番酷い所くらいの数値だ。
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