ここまでで、 A に対して上手い正則行列 Q を作って、ブロック対角行列 Q^(-1)AQ = D = diag(D1,...,Dr) にまで変換できました。ここから Jordan 標準形までさらに変換することを考えます。
そのためにブロック Di ごとに Ri^(-1)DiRi ≡ Ji が Jordan 標準形になるような上手い正則行列 Ri を以下で見つけます。そうすれば R = diag(R1,...,Rr) と置くことで Jordan 標準形にたどり着けます。
Ri を見つけるために Di が持っていた特徴を利用します。( Di - λiI)^h は h を十分に大きくすることで o になるのでした。このように何乗かすると o になる行列をべき零行列と呼びます。
正方行列 Z を何乗かすると o になったとして ( h - 1 ) 乗までは o にならなくて、h 乗で初めて Z^h = o だったとします。m 次元ベクトル x に対して Zx を 「x の師匠」とよび師匠の師匠は Z(Zx) なので Z^2x となります。ゼロベクトル o は別格なので大師匠と呼びます。そして大師匠の弟子を一代目、二代目、と呼んでいくことにします。つまり師匠の師匠と何代たどれば大師匠に行き着くかを考えます。
各会 V1, V2 から代表を複数選びます。これは代表がその会の基底になるように選びます。さらに代表をうまく選び直し行列の世界で解釈すると Jordan 細胞の形が出てくるというわけです。
一般化固有ベクトルだの流派だのと考えて何とかブロック対角行列に変換できることを示し、流派に関してはべき零行列だの師匠だのとたとえて Jordan 標準形に変換できることを示しました。