水彩画紀行  スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

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風の盆 越中八尾の美しい町

越中八尾は珠玉のような美しい町

川風吹く細長い丘の上にある。

川に沿う馬の背のような丘の細長い町。

八尾

川風に追われて登れば描きたくなる坂道あまた。


坂道


丘の上には、風雅な石畳の通り。

奥座敷がのぞく格子戸の家がぎっしり連なる。



「打ち水や 格子戸越しに 朝の声」 


寺町

普段は静かな町だが、

9月1,2,3日の「風の盆」で一変、

各町が繰り出す流麗な「町流し」が始まる。

町流し

踊りを支えるのは糸を震わせる胡弓の弦と三味線の音色。

粋な男衆の着流しの弾き手が多いが、時には、

美しい弾き手が、しずしずと踊りに付き添う。



 春風吹こうが 秋風吹こうが
   おわらの恋風 身についてならない

   見送りましょうか 峠の茶屋まで
   人目がなければ あなたのへやまで



胡弓



 唄は小粋な恋の唄、艶のある身振りがそれに符号する。

   私が好きなのは、このフレーズ


  八尾坂道 わかれて来れば
   露か時雨か  はらはらと


 もしや来るかと 窓押しあけて
      見れば立山  雪ばかり



昼間の踊りは20歳までの男女と言う厳しい掟がある。

笠を脱ぐと幼さな顔の乙女たちだった。

振り付け


乙女たちが踊り笠で顔を隠すと

急に大人びた艶を増す。


後ろ姿

踊り笠で顔を隠した姿ゆえに

華麗なしぐさがかもし出す不思議な大人の色香。

踊り笠


振り付けは、その昔江戸の名取に頼んだ由緒あるもので、

稲を刈ったりほおったりするしぐさとか。

踊り

特に「男踊り」「女踊り」の振り付けが素晴らしく、

指と腰のしなやかな動きに、うっとりと見とれてしまう。


青い踊り笠

「思う人 振りかえり見るや 踊り笠」 



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