西江辰郎ヴァイオリン・リサイタル
ヴァイオリン:西江辰郎 ピアノ:坂野伊都子(Pf)
【プログラム】
モーツァルト:ピアノとヴァイオリンの為のソナタ ホ短調 K.304
グリーク:ヴァイオリンとピアノの為のソナタ第3番 ハ短調 op.45
ストラヴィンスキー:イタリア組曲
クライスラー:愛の悲しみ
グラズノフ:瞑想曲 op.32
ファリャ:クライスラー編曲:スペイン舞曲
メンデルスゾーン:クライスラー編曲:五月のそよ風(無言歌集より)
クライスラー:前奏曲とアレグロ
・・・・・・
サンサーンス:オペラ『サムソンとデリラ』から「春はめざめて」
クライスラー:中国の太鼓
短調のモーツァルトから始まった、西江さんの演奏会。
この美しくて哀しいモーツァルトを聴けただけでも、来て良かったと思った。
今まで、なんとなく聴き逃していたソロの演奏会についに参戦。
羽目を外したりなんてしなさそうな、見るからに「王子」の西江さん(^^)。
演奏もそんなふうにとても折り目正しくお行儀が良い。自分の感情にまかせるのでなく、静かに作品の声に耳を傾けてる感じだろうか?後半のメンデルスゾーンやアンコールの春はめざめて、こういうしっとりと美しい曲が本当に似合う。
でも、ストラヴィンスキーやファリャで、ちらりと見せてくれた、激しく荒ぶる感じ、そんな西江さんも、ちょっとは見たいかな......。
ピアニストの坂野さんとのコンビはもう10年になるそうだ。
坂野さん自体は他の方のステージで何回か聴いているのだが、西江さんとのデュオは今回がはじめて。
繊細で美しい西江さんの音色に、耳元でささやくような感じで坂野さんのピアノが聞こえてくる。それも西江さんのヴァイオリンとは対照的な、雰囲気のあるハスキーな声で、といった感じ。半分はステージの後ろに逃がしているんじゃないかと思うような、音のバランス。相手が西江さんだからなのか、ホールのせいか、ピアノのせいか?
とくに後半、良く聴く曲が並んだだけに、同じ楽譜を弾いてるとは思えない独特なニュアンスの伴奏に、聴き入りっぱなし。クールで色っぽくて、なんとなくお酒を飲みながら聴いてみたいような気もしたのだった。
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