読書の部屋からこんにちは!

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2008.01.14
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カテゴリ: 小説
人間には生まれながらにして、背負わなければならないものがある。

この小説のテーマを、そのように私は受け取って、読みました。


たいていの人間はある程度の年齢になると、さまざまな問題を抱えて生きています。お金のことだったり、親や子どものことだったり・・・・何の問題もなく、幸せにのんきに生きている人など、一人もいないでしょう。
そして、誰もが、その苦難を乗り越えようと必死で努力していることでしょう。
しかし、努力した末、どうにもならないことと悟ったら、その苦難と共に生きていくしかありません。


この小説は、不幸な事件から離婚した二人が、あるところで偶然再会したところから始まります。元夫は離婚後、いろいろな仕事に手を出しことごとく失敗し、自暴自棄になっています。元妻は愛のない再婚をして、障害のある子供を授かり育てています。
この二人の往復書簡だけで、二人の離婚時の気持ちが明らかになり、現在、そして未来へ至る気持ちの変化が表されていきます。


手紙を読んでいくと、二人の気持ちが最初は泥のように濁っていたのが、だんだん透き通ってきて、最後には澄み切った水になっていく過程が、よくわかります。そして、未来への展望を感じさせるようにして、手紙のやり取りが終わります。

この女性が登場したおかげで、小説全体がぴりりと引き締まり、読み手は結末の満足感を、より一層確かなものに感じることができました。


この小説はすばらしい小説です。
いろいろな苦労と共に生きている大人に、ぜひ読んで欲しい小説です。







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Last updated  2008.01.14 07:42:31
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