――徳のある人というのはそういうものらしい。
という意味のことを、子規が誰かの手紙に書いていたような記憶がある、と書く。
徳、ということばの、使われなくなった世相を思う。
士について、兵をさし、それは王朝の徴に応じて兵になるものと儒教文明を紹介する。
士農工商ではなく、兵農工商というわけである。
論語の時代の、士の内容が飛躍した、精神的要素が強くなったとする。
士はもって弘毅ならざるべからず、論語、泰伯篇にある。
任重くして道遠し
仁以って己が任となす
亦重からずや
死して而て後已む
亦遠からずや
吉川幸次郎の解釈、原義は、古老でない若手の官吏をさす、この場合、広く教養のある人間と解していいであろう、と司馬さんは書いている。
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