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中東和平を進めたイスラエルのシモン・ペレス前大統領が二十八日未明(日本時間同午前)、死去した。九十三歳だった。イスラエルのメディアが伝えた。パレスチナの暫定自治を認める一九九三年の「オスロ合意」に尽力したとして、九四年にノーベル平和賞を受賞した。
今月十三日に脳卒中で倒れ中部テルアビブ郊外の病院に入院。集中治療室に入っていると伝えられていたが、二十七日に容体が急変した。
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今月13日に脳卒中で倒れ重体となっていたイスラエルのシモン・ペレス前大統領が28日に死去、93歳だった。ペレス氏は外相時代にイスラエルの占領下にあるパレスチナの暫定自治を認めた1993年のオスロ合意に尽力。翌年、後に暗殺された当時のイスラエルのラビン首相とパレスチナ解放機構(PLO)のアラファト議長とともにノーベル平和賞を受賞した。ペレス前大統領の死去で、オスロ合意にからんでノーベル平和賞を受賞した3人が死去したことになる。
ペレス氏の重要性はイスラエルの建国前からイスラエルの政治に関わってきた第一世代、建国の父の最後の一人であった。そういう意味で、だれもが一つの時代が終わったという感覚を受けているようだ。
ペレス氏の最大の貢献はオスロ合意というパレスチナ解放機構との相互承認、そして、オスロプロセスという和平プロセスを始めたということだったが、残念ながらこのプロセスは現在止まっている状況だ。
ペレス氏という人は、本当に力の強い政治家ではあったが、どうしてもイスラエル国民を引っ張るほどの力はなかったということだ。例えば、暗殺されたラビン首相に決して人気では及ばなかった。何故かと言うと、イスラエルという国はずっと戦い続けた国で、1948年イスラエルが建国の時の戦争のときに、ペレス氏は戦っていない。ペレス氏はヨーロッパからイスラエルが生き残るための武器の調達をしていた。ですから、大変イスラエルには貢献したが同世代の人たちは、あいつは戦わなかったという印象をどうしても持ってしまいペレス氏を信用しないところがある。
また、イスラエルで和平を望んでいる人たちがペレスを許さないのは、
1955年11月、ラビン首相が暗殺されペレス氏がすぐに首相になって、多くの和平を望む人たちは、直ちに総選挙に打って出てラビンの意志をつぐ、ラビンの遺影を高く掲げて和平路線を進めるんだとペレス氏に訴えて欲しかったが、ペレス氏は半年待つことになる。そして、選挙をやり現在のネタニヤフ首相に負けてしまう。なぜ、半年待ったのかというと、ペレス氏はずっとラビン氏に勝てず、自分の名前で選挙に勝ちたいという気持ちがあり、ラビンの遺影を掲げて選挙をすることが嫌だった。そのため、すぐに選挙をせず負けてしまった。和平推進派の人たちはペレスのエゴを許さないというところがあるようだ。
あの時、ペレス氏が選挙に勝っていればオスロ合意はもっと前に進んでいたのにというイメージがあるようだ。
残念ながら今の状況は非常に暗いようだ。今、アメリカでは大統領選挙で、トランプ候補もクリントン候補もネタニヤフ首相とあって、イスラエルの支持、そしてアメリカのイスラエルを支持する人たちの支持を得ようと一生懸命である。とてもイスラエルに圧力をかけて和平を動かそうという雰囲気はない。イスラエルのネタニヤフ首相もそれがわかっているので、どんどんとヨルダン川西岸地区にユダヤ人の入植地をつくって、パレスチナ人の権利を侵害しているということで状況は暗くなっている。おそらくアメリカの大統領選挙が終わるまでは、まったく動かないだろうとみんな見ているようだ。
ひとつの世代が去り、新しい世代、イスラエル生まれの人たちが政治を動かしていくことになる。
ペレス氏は、いろいろ批判はされつつも国際的に認知されている方で、ノーベル平和賞をもらっている、大変なインテリで世界中にイスラエルのイメージを宣伝できる、そういう存在の人であった。このペレス氏がいなくなったことで、イスラエルの人たちはある意味で孤立感を深めていくことになる。国際的にみんなに認知されているような政治家がいなくなる、だんだん政治家が小粒になっていくという印象のようだ。大半の政治家と同じくイスラエルの政治家も考えているのは次の選挙、自分の次の選挙での当選であり、10年、20年・・・50年先のことを考える政治家というのは少なくなってきたとも言えるようだ。
そうした非常に暗い状況の中での訃報ということになってしまったことになる。
・シモン・ペレス - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/シモン・ペレス
・オスロ合意 - 世界史の窓
http://www.y-history.net/appendix/wh1703-036.html
・シモン・ペレスが中東に遺した「楽観主義」 - ニューズウィーク
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/09/post-5928.php
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