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南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊の日報問題をめぐる特別防衛監察の結果は、陸自幹部らが日報のデータを「隠していく」経過をつまびらかにした。ただ、防衛相だった稲田朋美氏への報告の有無という最大の焦点は、あいまいな表現で「灰色決着」を図った。
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南スーダンPKOに派遣された自衛隊の日報をめぐる特別防衛監察の結果が公表され稲田防衛大臣が辞任した。
今回最大の焦点は、陸上自衛隊内の日報を非公表とする意思決定に稲田氏が関与していたかどうか。
監察結果によると、今年2月15日、黒江防衛事務次官、および、岡部陸上幕僚長らが日報のデータが存在することを報告した可能性は否定できないものの、書面を用いた報告がなされた事実や稲田氏に日報の非公表を求める報告がされた事実はなく、稲田氏による何らかの方針の決定や了承がなされた事実はなかったと結論付けられた。
報告したとされる陸上自衛隊側と報告は受けていないと主張している稲田氏との食い違いを埋めきれなかった形だ。監察側も任意の調査では、これが精一杯の結論だとしている。
結局、両方の言い分を聞いていて、稲田氏に気遣いがみられような曖昧な結論になっている。精一杯の結論としているが、結局は結論が出ていない。特別防衛監察というものの役割を果たしたのかどうかは大きな疑問である。
そもそも日報の問題ではPKOの現場で戦闘があったと現場が言っているのに、それは衝突なのだと政治の側が解釈を都合の良いように変えていったことが出発点で、その後、いろいろな面で隠蔽疑惑が出てきているが結局はその疑惑はまったく究明されていない。ただただ歯切れの悪さを感じた結果である。
安倍総理は国民の閣僚に対する厳しい批判については、私自身真摯に受け止めなければならないとして任命責任を認めた。また、防衛大臣のポストは岸田外務大臣が兼務するとしている。
そして、 国会での説明については要請があれば政府として対応するのは当然のことだとしている。
稲田氏は会見で、辞任を決めたタイミングはいつかという質問に対して、「かねてから辞任考えていた」という言い方を繰り返している。そこで、総理にはどのような理由で辞めたい旨を説明したのかという質問に対して、一切相談も説明もしていないというような、まったく理解できないような返答で記者からは厳しい質問がとんでいた。
そもそも今回陸上自衛隊のトップである陸上幕僚長と防衛事務次官までもが辞めるという事態になり、それでも稲田大臣は居残っていたという印象の中で、それならあなたはどうしますかとある種、突きつけた形になっていたわけだが、そんな印象がある中で、どういった回答を出すのかということになると、今回のような形でしかなかったのか。
自衛隊から防衛大臣だけではなく政府そのものに対する不信感というものが、組織の中から噴出しているような印象すら出てきていることから、こういった状況の中で安倍総理がどのように対処していくのか。
それにしても、これほど与党の中からも、防衛相の中からも批判された防衛大臣というのは今までいなかっただろう。まさしく前代未聞の防衛大臣であった。
この問題に関して稲田氏に変わって岸田大臣が答弁する可能性が高い・・・?
稲田氏が嘘をついている可能性が高いことから、国会では稲田氏が出てきたところで厳しい追及には到底持たないだろう。
だからこそ、隠すために国会には出てこなくていいということで辞任してもらったことになる。
しかし、これは稲田氏が問われている問題なわけで、まさに政府として要請があれば国会の説明について対応するのは当然のことだと安倍総理の言葉があるのであれば、当時者が出てきて説明すべきだろう。
トップ2人が引責辞任するのに、防衛大臣だけ無傷というわけにはいかない。結局、稲田防衛大臣も辞任することにはなったが、特別防衛監察の結果は玉虫色でよくわからないまま。私が辞めるからということで、どっちつかずの報告になったのか。
大臣と役人との関係からすれば、日報の隠蔽を稲田大臣が支持していたことは明らかだろう。
日報の隠蔽を稲田氏が支持していた以上、今回の特別防衛監察の結果がどうあろうが、この後の野党や国民の追及が矢のようにやってくることになる。それが続けば続くほど、ダダ下がりの安倍内閣の支持率はもっと下がり、嘘偽りのインチキ内閣となっていき、それでは到底持たないということになっていく。
本当は内閣改造まで引っ張りたかったのだろうが、とてもそういった状況にはなく、玉虫色の報告と稲田大臣の辞任で責任を取ったのだからしつこく言うのはやめてくれといった、日本にありがちなある種の日本人の美学に訴えかけるという戦略になったのだろう。
特別防衛監察の結果が玉虫色であること、稲田大臣の辞任、日報の隠蔽を大臣が支持していたことを隠すというのはすべてセットになっているようにも思える。
・稲田氏関与、残る疑念=文民統制に課題―特別監察 - 時事通信
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017072801331&g=pol
・<稲田防衛相辞任>それでも、かばい続けた安倍首相のなぜ - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20170729/k00/00m/010/095000c
・「南スーダンPKO 自衛隊『日報』問題」(時論公論) - NHKオンライン
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/263592.html
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