公園人の散策記

公園人の散策記

2003年06月04日
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昨日、厚生労働省が発表したところによると、キンメダイ、メカジキに含まれる水銀が胎児に悪影響を及ぼす恐れがあるという理由で、妊娠中の女性がこれらを食べるのは週2回以下にするように、ということである。

今から40年以上前に熊本県で発生した水俣病問題。これは新日本窒素が水俣湾に垂れ流していたメチル水銀が海を汚染し、魚介類の体内に蓄積され、その魚を食べた水俣の人たちが有機水銀による中毒症状、いわゆる水俣病になったというものである。水俣病は脳や中枢神経が破壊される恐ろしい中毒症状である。また、それまでの、母体の中の胎児は、母体が毒素に侵されても胎盤によって守られているという常識を覆し、胎児性水俣病も発生した。

自然界に存在する通常の水銀は無機水銀である。体温計の中に入っているのもこの無機水銀であり、これは人体に有害なものではない。。ところが、この無機水銀が微生物によってメチル水銀に変化すると、人体に有害な有機水銀となり、海の中の食物連鎖によって魚介類に蓄積されることになる。

こういった水俣病に関する知識を聞きかじっていると、今回の厚生労働省の発表は聞き捨てならない。「妊婦以外では危害を及ぼすレベルではない」としているが、厚生労働省が発表している対象の魚や、食事の回数というのは、いかにも曖昧で、不安を払拭できるものではない。
そもそも、こういう中毒症状の発症は、摂取回数ではなく摂取量が問題になるはずだ。週2回というのはどれくらいの量を指すのかが分からない。また、実は今回の調査では、インドマグロ、クロマグロ、メバチマグロの方が、キンメダイよりも水銀濃度が高かったという。厚生労働省の調査部会では「マグロは平均摂取量が少ない」というこてで注意喚起の対象外としたということだが、その摂取量とはあくまでも日本人の平均の話であって、キンメダイよりマグロの方をはるかに沢山食べる人だっているだろう。
また、厚生労働省はこの情報を同省のホームページなどに掲載して、国民に注意を喚起するとしているが、それも違うだろう。テレビやラジオのような受け取り側が受動的なメディアと違って、ホームページというメディアは、何らかの目的を持って能動的に情報を取りに行かなければならないものである。誰が厚生労働省のホームページにアクセスすると思っているのであろうか?

一昨年のBSE問題のときと同様、漁業団体を保護したい農水省との微妙な駆け引きも見え隠れするのだろう・・・





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最終更新日  2003年06月05日 01時10分21秒
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