ルナ・ワールド

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台湾とアイデンティティー



昨日は台湾のアイデンティティーに関する
パネルに行った。

面白かったのは
アイデンティティーと言う言葉には二つ意味がある。
と2人のパネリストが言っていたことで、
それなのに、2人とも全く定義が違っていたこと。

かたや、アイデンティティーとは
文化や民族や言語を元にした
自分がこうである、と定義するレベルのもの

社会に出たときに
法律や見かけやそれ以外の情報をもとにして
人が自分に張るレッテルのレベルのもの
の2種類、
と分けていて、

かたや、アイデンティティーとは
(自国の)政治的システムと
自分の関係性から見出す信条的アイデンティティー

(自国の)人々と
自分の関係性から見出す心情的アイデンティティー
の2種類に分けていた。

でも、後者は実は「自分で定義する」アイデンティティーの細分化をしてるだけ。それに、言い方は抽象化してるけど、暗に現「中華民国」と「台湾」の例だけから得た結論であるのは、他の地域に当てはめようとしてもあまりうまくいかないことから明らか。

理論と言うよりは、
遠まわしに台湾人と中国人のことを話してるだけ、って感じ。

それか、ナショナル・アイデンティティー
(国民としてのアイデンティティー)
の話に限定して、と言えば、まだ良かったかもしれない・・・。

その点、前者は
もっと的を得た発言だったような気がした。
最近このトピックについての本を出版したばかりの人が言ったことだったから
当たり前と言えば当たり前なんだけど・・・。

当たり前のことを言ってるだけではあるんだけど、
どこで一応線引きができるか、
ということを一番良く心得ている発言だったような気がした。
やっぱり思いつきなだけではなく、
論考に論考を重ねた意見、という感じ。
良いわぁ~。

(2004/09/23 アップ)


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