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2008.05.10
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カテゴリ: 家族のこと
2007年11月20日

早朝、妹が帰る。


『昇はさっちゃがずっと守るから。

 夕衣はおかあさんのサポートをお願いね。

 おかあさんはもう頑張ってしか言えない!


 みんなで力をあわせて 乗り切ろう  オゥー!』


という置手紙をチラシの裏に書いて(笑)残してあった。

支えられていることを実感する。





飛行機がどうしても嫌とこのことで、夜間バスにて。


私が病院に着いたときには、もう着いていて

病院のソファーで、お義母さんは横になっていた。


ふたりの、疲れた顔を見て、なんだか申し訳ないなぁと思う。

大事な息子の体を管理できなかったことに責任を感じた。
(この時はとにかくそう思っていたので)


義父・義母には、進行がんであろうということは言っていなかっただが
(パパの妹からも言わないでと頼まれていた)

会うなり、義母から

「○○(←パパの名前)に見せてもろうたけど
 がんが、進んどるようじゃねぇ」と言われる。



「なんか、ステージ4らしいよ」と義母。


えええ~~~?4?4?聞いてないし!

「え?4って言ってました?」と動揺して聞くと

「誰も言ってはないけど、紙に4という数字が見えたけえ

 こりゃ、困ったぞ、と思うてね~、4ちやぁ~、大変じゃよ~」と。



と私、パパの病室にあわてて、行く。


パパ「どーしたー?」

私「なんか、お義母さんがステージ4って・・・?」

パパ「あーー、いつもの大ぼけだからー、この4かなー」

と、全然関係ないところの『4』を指す。



勘弁してくれーお義母さんよ~~~


義父・義母のところに帰り

「多分、なにかの間違いだと思うんで、大丈夫だと思いますよ」

と言うと

「ならええんじゃがねぇ~」と納得はしてないようだった。



手術の予定は12時からだったのだが

午前の手術が長引き、1時からとなる。


パパと手術前一緒にいたけど

何を話したか、もう今では覚えていない。


1時前、車いすでパパ

エレベーターに乗るのを見送る。

「頑張って」と多分言ったと思う。


待合室のようなところのソファーで

義父・義母と3人で待つ。


今回は3人なので、少し気が楽だ。

前回は一人きりだったので、そりゃあもう心細かった。


義父と義母も、それを気遣ってくださり、この日に上京してきてくれた。
ありがたい。


手術中はとにかく

先生や、看護師さんからの呼び出しがないようにと祈る。


「急変や、異常事態の時は、呼びにきますので」と
言われていたので。


少したって、お義父さんとお義母さんに

買ってきたお寿司を食堂で食べていただく。


・・・と、待てども待てども二人がもどってこない。

食堂に見に行くが、いない。

おかしーなーと思い、まっていると

1時間半後くらいに

マックのハンバーガーを5個も買ってもどってきた。


なんで?

と思うと

「お土産屋さんがないかと思うて、ぐるぐる探したが
いっそ(全然)なかった。
コンビニの人に聞いたら、デパートに行けちぃ、言われてのぅ~」


お義母さーん(泣)



そんなこんなで、違うことに気をとられていたおかげで

時間がたつのが早く感じた。


3時間経過した頃、もう大丈夫かな~

と思っていると

看護師さんが

「手術室からの先生の電話に出てください」と来た。


えー?と、ドキドキしつつ電話口に出る。

受話器を持つ手が震えたのを覚えている。


「開いてみたら、思ったよりもガンが下の方だったんで

 3分の1を残す手術をしていたんですが

 摘出した胃の側面を(残した胃にくっついていた部分)

 検査したところ、そこにもガンがあったんで

 だったら、残すのは危険ということになり

 やはり全摘することにします。

 なので、変更ということになり、時間がかかります。

 よろしいでしょうか?」


という電話だった。


「はい、お願いします」

と答えつつ、先生~、そんなん、電話せんでええよー
全摘って言われてたんだしさーびっくりさせないでくでー

と思うが、時間が長いと心配するだろうからの電話だったのだろう。



その後数時間で、手術が終わったとの連絡を

看護師さんがしてくれて

30分後くらいに、パパが運ばれてきた。


「○○さーん!奥さんですよーー」という先生のよびかけに

パパがうっすら目をさまし

運ばれているベッドで、手を振って、先生たちを笑わせた。


「ごくろうさま、頑張ったねー」

と声をかけ、涙がにじんだ。

お義父さんも、うるうるしていた。

お義母さんはこの時トイレだった(お義母さーん 笑)



手術室によばれて

摘出した胃を見せてもらった。


レバーのでっかいのみたいの。

それだけで、意志を持ってそうな、物体に見えた。


「これがガンです」

と、赤黒っぽいかたまりを指して先生が説明してくれた。

「この裏側が穴の開いたところです」

(あ~、やっぱりそうだったんだ、ガンが穴を開けたんだ、

だとしたら、もうダメなのかな~)と思う。

「普通胃は薄いんですけどね、ガンのあるところは

 こんなに厚くて固くなってるでしょう。

 こんな風になってしまうんですよ。

 でも、親玉はとったんだから、大丈夫!治りますよ!」

といわれた。


はじめて「治ります」という言葉を聞いた。嬉しかった。

大学病院の先生がそうそう治りますっては言わないべ?

もしかしたら、ダイジョブなんかな?と思った。

(しかし、後々にわかったことだけど、この先生
 腕は確かだが、相当テキトーな性格だったのだ 笑)


「先生、腹膜への転移は?」と私が聞くと

「それは今の段階ではまだわかりません。
 でもね、もし転移していても、それはガンの子どもで
 親はもういないんだから大丈夫。
 ご主人の場合は一度手術をしていて、ふさいでいるから
 本当のところ、ガンが原因で穴が開いたのか
 かいようなのかも、今となってはわからないんです。
 ただ、私の勘だと、ガンだと思うんだよねー
 なので抗がん剤治療もしなければいけないと思いますが
 それも覚悟しておいてください」

といわれた。


あとでテキトーな性格ってわかってからは笑ったけど

この時は、ずいぶん、この先生の言葉に

励まされた。




この日「胃全摘手術」は無事成功に終わりました。








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Last updated  2008.05.10 17:03:29
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