パリのピアノアトリエで仕事をしている岡安明子さんのピアノの音に対する考え方を紹介します。演奏会はチェロのマイスキーですがスタインウェイでの音について下記に引用します。
 「ピアノの演奏も、良いとは思えませんでした。音が汚い、とずっと思っていました。弾き方が悪いのか、ピアノが悪いのか、調律が狂っているようにも聴こえたし、ピアノが全然きれいに鳴らないので、ずっと腑に落ちませんでした。そして、やっと最後のアンコールで、美しい音を聴くことができました。なんだ、ピアノが悪いんじゃなかった。きれいな音も出るではないか。それは、静かな曲だったので、ピアニストが優しく弾いたからでした。その前はずっと、ピアニストがピアノをガンガン叩いていたために、きれいな音が出なかったのでした。彼は、マイスキーの演奏に合わせて、ダイナミックに演奏したかったから、ガンガン叩くほど弾いたのだと思いますが、実は逆効果となってしまったと思います。ピアノを叩いたら、ピアノは悲鳴を上げるだけで、浅い音になってしまうので、結局ダイナミックさは出ません。もっと小さな力で深い音を出せる弾き方があるはずだと思います。」

 エッシェンバッハ、ルプーのピアノを2度目のパリと初めてのイタリア、ローマで聴きましたが、如何にfとffを適度にたもち、弱音を下に下に深みを持って鍵盤を弾きこなせるかがピアニストの力量であることを私も改めて感じていました。その意味で確かにスタインウェイであろうとヤマハであろうと鍵盤を叩かずにp、ppを大切に心を込めて弾きましょう!

(2007.03.19 14:35:41)

ピアノ教室!!

ピアノ教室!!

2006.09.03
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 私はピアノを始めて20年余り。今でも師匠のところへレッスンに通っていますが、とっても当たり前のことですが、私は最近より一層、「歌う」ということがいかに大事であるか☆☆☆を痛感&再認識しました。

 ーーというのも、弾いているときにも頭の中で同時に「歌っている」ことは当然のことですが、自分で思うように歌えないもの、歌えないうちは、絶対に弾けません。頭の中――自分の中で、きちんと自分の思った形で“歌えていない”のに、指だけ練習してみても全く意味のないことなのです。


 「練習」というと、ピアノに向かってさえいればOKっと思われがちかもしれませんが、自分で“こうしたい”、“こんなふうにしたい”というものがない状態で、ただ“なんとなく”で練習していては上手にはなりません。過去の記事にも書いていることですが、何も考えなしに練習してはだめで、必ず頭を使って練習をしなければなりません。(*詳しくは中田英寿さんのことを書いた中にあります)



 話を元に戻しますが、私は現在勉強している曲においてもそうですし、前回に取り組んでいた曲でも、“どうもうまくいかないな・・”というときは、とにかく自分でひたすら歌います。頭の中でも、実際に声に出してもそうです。そして、その“歌う”ことを行なっているときに「これだな。たった今のようにやったらOKだ」というものに行き当たります。しかしそこですぐに歌うのをやめてしまわないことがとても大切です!!!大変多くの方は、ここでやめてしまいます。。。


 ――大切なことは、その“これだ!!”というふうに出来たときに、自分は今どんな工夫をしたか?・いつもとはどこがどんなふうに違っていたか?・体の内部はどんなふうな感じだったか?・何がいつもとちがっていたか?・・・ということを、自身で考えること、分析することです。
行き当たりばったりで、出来たり出来なかったり・・・・では、出来たことにはなりません。“どこをどうすると(=どんなふうにしたら)出来たか?”☆☆☆ということを、自分の中ではっきりさせておかないと、またすぐにできなくなってしまって、“???”となってしまいます。


 一度出来たからと言って、そこでやめてしまうのではなく、出来たらそれを何回も連続してできるようにすることが大切です。出来たのが“まぐれの一回”だったっということだってあります。それを確実にするのが「練習」です。


 ――「歌う」ことは【音楽】の“基本”ですが、本当にそれが重要だと私は大変につくづく再認識いたしました。

 とにかく”おかしいな???”と思ったら、ひたすら「歌う」こと。良い歌い方ができるように、それをひたすらやることです。それがきちんと何回でもいくらでも絶対にできる☆☆というところまできたら、ピアノで実際に弾いてみると、思ったように弾けると思います。








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Last updated  2006.09.03 09:48:37
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Re:「歌う」練習☆の大切さ!!!(09/03)  
放浪中でしたが「歌う」「ピアノ」で反応してしまいました。
歌うピアニストといえばグレン・グールドを思い出しました。
こちらですhttp://kajipon.sakura.ne.jp/kt/gould.html
私自身はピアノに何の縁もありませんが、単なる連想で
コメント付けさせて頂きました。
ではまた。 (2006.09.03 10:07:14)

ピアノスタジオ熊谷のご紹介とお願い  
川上行人 さん
 ピアノスタジオ熊谷では10月末までスタインウェイB(ハンブルク製)の試弾が無料でお楽しみいただけます。

 当スタジオのYahooでの閲覧数は6月オープン時から間もないのですがこの4ヶ月で3万件を越えました。
「ピアノスタジオ-東京」「ピアノスタジオ-群馬」「ピアノスタジオ-千葉」熊谷以外のキーワードでも、いつも1位か2位にランクされる検索上いいポジションにあります。

 新着覧に「熊本県は、阿蘇山麓で・・・」として書き込みしたところ1週間でやはり「ピアノスタジオ 熊本」で30万件中トップにランクされました。上記数件をお試し頂くとおおよそ50万件から100万件中のトップページにでることが確認できます。
ホームページを新着情報覧に記載させていただければ宣伝をされる上でいいサイトだと考えています。
 先生のPRを50~文字くらいで、URL(ホームページアドレス)を添えて頂ければ早速来週
からでも掲載いたします。10月の1ヶ月の状況を見てご納得がゆくようであればURLと一緒に掲載してみませんか?

月々3、000円の実費をお願いできれば結構です。(3ヶ月から6ヶ月ぐらいでいいと思います)

ピアノスタジオ熊谷  http://www.culture-art-music.com/ 
川上行人
(2006.09.28 11:49:41)

「ラヴェルのピアノ曲」ペルルミュテール共著  
川上行人 さん
「ラヴェルのピアノ曲」ペルルミュテール共著(音楽之友社発行)
 3月7日がラヴェルの誕生日。書棚を探検してみたら「ラヴェルのピアノ曲」音楽之友社昭和45年初版が見つかりました。いかに沢山の蔵書があるか、はたまた整理が悪いかの判断はお任せするとして、京都の学生の頃に手にしたはず。20世紀初頭から半ばにかけてフランスピアノ界でもコルトーと同じく一世を風靡した、かのペルルミュテールの共著でした。モランジュとの対話形式で協奏曲を除き譜面つきでのアナリーゼとなっています。
当時の価格で400円とは40年近くも昔の話。現在はこの種の音楽書は10倍近いでしょうか?ちなみに「グレン・グールド発言集」(みすず書房2005年発行)はなんとページ数に差はあるものの5,500円です。話がそれましたが「ラヴェルのピアノ曲」音楽之友社はラヴェルを勉強してゆく上での必読書と思います。 (2007.03.15 22:48:05)

ピアノは本来綺麗に鳴るもの  
川上行人 さん

【毎日開催】
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