LimeGreenさん

黒人差別問題を描いた映画を「絶賛」、ってのも難しい問題です。
白人の意識高い系さんだけが絶賛してるからといって、当事者の黒人さんが絶賛しているとは限らないし。
逆の場合もあるでしょうし。
(Jul 7, 2020 09:35:27 PM)

ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 6, 2020
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カテゴリ: 映画、テレビ
「無鉄砲」(評価 ★★★☆☆ 三つ星)

 白人警官による黒人射殺事件(実話)をもとにした映画を鑑賞。

 公開当時どうやら絶賛されてたらしいので期待して観たのだけれども、ぼくの感想としてはイマイチ。
 悲劇の主人公である黒人さんの一日(や過去)の描写に時間を費やしすぎてて、肝心の事件そのものは思ったほど劇的には演出されておらずものたりなかった。映画そのものはあまりに衝撃的かつ効果的に始まる。実際の事件(発砲の瞬間)を撮影した動画が冒頭で流され、思いっきり本編への期待が高まった状態で観たのでなおさら。

 この黒人さん、電車内で知人と口論して殴り合いしてただけであり、武装もしてないし特に犯罪というほど悪いことはしてないのに、どさくさに紛れて白人警官が発砲してしまう。この白んぼ野郎のおバカっぷりをもっと否定的に描写しないと。ぼくら視聴者はこの警官の性格や普段の仕事っぷり、そして「その後」のほうに興味があるのに、黒人さんご家族が悲しみのあまり泣き叫ぶ場面とかにせっせと時間を割いてて、そのまま映画は終了。

 そりゃ黒人さんたちが可哀そうで泣けるけれども、この事件を教訓として前に進むためには白人側の意識改革が必要なはず。というのも、このおバカ警官、有罪が確定し二年の刑期を言い渡されたのに、こっそり11ヶ月で出所できちゃったらしい。そのあたりの裏事情は映画では描かれていない。
 実際の動画を観るかぎり、正当防衛を理由に衝動的に発砲してしまったとは到底思えないんですけど。

 てか、一番のナゾは、地元の警察はもともとこの黒人さんを要注意人物として警戒してたのか、それとも、彼が誰なのか認識せず発砲したのかという点。実はこの黒人さんってば、前科があり決して善良な市民とは言えないことは映画前半で丁寧に描かれている。つまり、自業自得と捉えた視聴者もいると思われるわけで。
 そのへんしっかり描写していただかないと。せっかくの重要案件なのに中途ハンパな映画という印象。






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最終更新日  Jul 6, 2020 01:52:01 AM
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Re:映画:フルートベール駅で Fruitvale Station(2013年アメリカ)(07/06)  
7-8年前にはそういうことをきちんと描かなくても許されて「絶賛」されちゃってた、ってことですよね。

Re[1]:映画:フルートベール駅で Fruitvale Station(2013年アメリカ)(07/06)  
T.H. さん

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