ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 14, 2023
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カテゴリ: 映画、テレビ
「人は見た目が九割」(評価 ★★★★★ 満点五つ星)

 「くじら」という題の作品を映画館で鑑賞。ダレン・アロノフスキー監督。
 日本公開はどうやら2023年4月。日本語ウィキはここ、 https://ja.wikipedia.org/wiki/ザ・ホエール

 主人公はバツイチ中年男性で教師、引きこもり、極度の肥満体で高血圧、心臓の病気を抱えている。演じたのはブレンダン・フレイザーさん(←お若い頃はハリウッドではイケメン枠で活躍なさってたお方)。

 映画は主人公のアパートの中のみで展開される。思春期の娘、元妻、宗教の勧誘人、宅配ピザの配達人、看護してくれる友人らが彼のアパートを訪ねることで物語が進行していく。
 彼は教師として働いているものの、ネット上で授業を行なうので、やはり一歩も外に出ることはない。
 自身の過去や家族との確執に悩み、しかも健康状態は悪化、彼は生命の危機にさらされているのにも関わらず、屋外に出て病院で診察を受けることを拒否する。

 いやぁー、主演のフレイザーさん、演技がお上手。おそらく数多くの映画賞を獲りまくると思う。二時間近い映画なのにあっというまに観終えた。
 彼だけでなく登場する役者さんたち皆さまがた(全部で五、六人)がもれなく素晴らしい演技をなさっており、それだけで満点五つ星を差し上げたい。



 「人は見た目が九割」だかいう身も蓋もないことわざ?があるけれども、この主人公は自分が肥満であることを恥じており、外で人と会うことを極力避ける。遠隔授業の際も彼だけはカメラは切って自分の姿が画面に映らないようにする。
 ぼくがこの映画で一番記憶に残ったのは宅配ピザのくだり。彼はピザの受け取りすら面と向かった手渡しは避け、常に「玄関先に置いといて」と頼む。それでも配達人とは扉越しに徐々に会話もするようになって心温まる交流とかに発展しそうな雰囲気になる。配達人は性格のいいお兄ちゃんっぽい。そんなある日、配達人が彼の巨体を目撃する。

 世の中の「勝ち組」の多くの人にとっては、引きこもりや過食症に関する偏見があるだろうけど、果たしてこの映画はそうゆう偏見を払拭することになるのか、いやむしろ助長するのか、その辺はあなたやわたしら視聴者次第。





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最終更新日  Jan 16, 2023 10:33:35 PM
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