一連の記事はマジコンを奨励するものではありません。マジコントラップならぬ、厨よけトラップがあります。見慣れない言語の海外サイトへ飛ばされたり、逃げウインドウが開きまくったり、zipを実行するとHDDがフォーマットされたり、なんて事が起きるかもしれません。いろいろな大人の事情を理解して、やり方はわかるからパッチだけくれよ、という人はサクッと本文末尾へどうぞ。ただし、なにがあっても一切関知しませんので注意が必要です。難しいことは嫌いだとか、子供だからわかりません(><)という人は、この先に進むべきではありません。
「ポケットモンスターブラック」「ポケットモンスターホワイト」対策回避の詳細はここから
ニンテンドーDS専用ゲームソフト「ポケットモンスターブラック・ホワイト」が9月18日(土)に発売となった。「ポケットモンスターブラック・ホワイト」は、ポケットモンスターシリーズ本編の第5作目で、これまでの本編作品に登場した地方からは遠く離れたイッシュ地方が舞台となり、映画「幻影の覇者 ゾロアーク」に登場するゾロアやゾロアーク他、100種を超える新ポケモンが登場。エンディング後に利用可能になる「ポケシフター」という施設を利用することにより、「ダイヤモンド・パール・プラチナ」「ハートゴールド・ソウルシルバー」から「ブラック・ホワイト」へ従来のポケモンを連れてくることができるなど、かなりの進化を遂げている。

携帯ゲーム機のビッグタイトル発売で必ず話題に上るのが「マジコン」についてだ。マジコンとは、ゲームソフトのデータを解析コピーし、複製、改編したソフトで遊べる機器なのだが、著作権法との関係で非常に問題が多い。古くからゲームソフトには、コピー防止技術や、プロテクトが取り入れられているのだが、それらを突破してゲームソフトを購入することなくマジコンで遊べてしまう、というのだからメーカーにとっては死活問題といえる。しかし、現実的にはマジコンの浸透はすさまじいもので、事業仕分けで知られる参議院議員の蓮舫議員が、インターネットコミュニケーションサービス「Twitter」(ツイッター)で「DS『イナズマイレブン2』の改造コードの入れ方をどなたかご存知ですか? 私にはさっぱり...」と発言するなどといった「事件」も起きている。

このマジコンについて、文化庁は、ついにマジコンを違法化し製造販売禁止の検討を開始した。DSを販売する任天堂は、他のソフトメーカー54社とともにマジコン販売業者に対し、輸入・販売の差し止めと損害賠償を求める裁判を起こし、昨年2月に東京地裁が任天堂サイドの訴えを認める判決を下した。この結果を受け、任天堂は「当社およびソフトメーカー各社は、同種同等のいわゆるマジコンと呼ばれる機器に対して、今後も継続して断固たる法的措置を講じる所存です」と宣言していた。先日の、「ポケットモンスターブラック・ホワイト」発売直前には、ニンテンドーDS/DSiのファームウエアアップデートによるマジコン対策が取られ、数機種のマジコンが起動不可能な状態になっている。
世の中の裏情報に詳しいと定評のある虚構新聞によると、「ポケットモンスターホワイト・ブラック」に施されているマジコントラップは、「マジコンを使用すると画面が表示されずゲームが起動できない」状態が第1段階、「戦闘に勝利しても経験知がもらえない」という第2段階、「ピカチュウが電撃を出すばかりのムービーがエンドレス再生されて、オープニング画面から先に進めない」第3段階、という3段構えになっているという。

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重要なのは、現状どうなのかということだ。結局のところ、2ちゃんねる(2ch)の勇者を始めとするネット上のネ申々が、マジコン対策のトラップを次々と突破、ついに赤外線通信機能以外の全てを使用できる状態にまで事は成されてしまった。ところが、そんな大勝利も消し飛ぶような、驚愕の情報が飛び込んできた。それは、マジコンで使用で逮捕!というものだ。これも第一報を報じたのは、知らない世界の怪しい情報に詳しい虚構新聞だ。記事によると、大筋は次のようなものだ。
警察庁違法ソフトウェア対策特別捜査本部は、不正にゲームソフトをダウンロードし、マジコンで使用したと見られる223人を全国で一斉摘発、著作権法違反の容疑で逮捕・補導した。その多くが中高生ら未成年であったため、保護者の監督責任を追及し、悪質な場合は著作権法違反幇(ほう)助の疑いで逮捕する方針。捜査本部では各ソフト会社の許可を得たうえで、ネット上にゲームソフトの違法ダウンロードサイトを開設。合計約1500万件のアクセスがあり、30万件程度のダウンロードがあった。一人で数百回ダウンロードを繰り返すなど悪質な利用者を抽出し、個人を特定する作業を進めてきた。 捜査本部によると「摘発は違法性の裏づけが取れた順番。すでに2000人程度の個人名を特定しており、違法性が固まり次第順番に逮捕していく」とのこと。「ダウンロードの回数は関係ない。「出来心で1回」の場合でも違法であれば逮捕することに変わりはない」とも。開設されたダウンロードサイトは現在も公開中だが、さらに摘発を進めていく方針上、サイト名やアドレスは非公開だという。
初心者用まとめ
■マジコン使用とリスクマジコンで使用するROMが、所有するゲームソフトから作成されたものであれば、その作成はソフトのバックアップであり違法性は問えない、という意見がある。しかし、海外サイトなどからROMデータ を入手したり、Winy/torrentなどでファイルをダウンロードすることは、著作権法上の観点からも明らかに問題だ。また、海外サイト やWiny/torrentなどは、直接的にウイルス感染・情報流出の可能性もあり危険度が高い。みんなやっているからという理由はあまりに も安易であり、事が起きるのは自分なのだという点に注意が必要。
■マジコンで何ができるかROMデータさえあれば、どんなゲームでもプレイできる。また、データ改変ツールを用いればゲーム上のパラメータを自由に設定することができる場合も あり、ゲームスタート時に経験値MAX、全てのアイテム所持、というような通常ありえないことも可能。
■ROMデータ の入手所有しているゲームソフトからROMデータにするためには専用ツールが必要だが、インターネット上の主に海外サイト からの入手が一般的であり、そのツールを所有している者は少ない。ROMデータのコピーは極めて簡単であり、メールに添付して送 ることすらできる。友人知人でのROMの受け渡しにより、ネズミ算式に増殖しているだろうことは想像に難くない。
■メーカーのマジコン対策正規のソフト以外でゲームを始めるとある地点から先に進めなくなる、セーブができない、そもそも起動できない、などの対策が取られている。