2007年06月10日
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2006年8月2日夜、浙江省台州市衛生監督所は、温嶺市新河鎮塘下村にある「繁昌油脂廠」を急襲して立ち入り検査を行った。衛生監督所の執行官たちは、工場に足を踏み入れると同時に強烈な腐敗臭に襲われた。原料油工場は特にひどく、その臭さは並大抵のものではなかった。油脂が腐敗した後の居たたまれない悪臭が工場全体に濃厚に漂っていた。執行官たちは工場の検査と同時進行で同廠の経営者である應富明に事情聴取を行った後、同廠の製品である食用ラード5300キロ、原料油3万7600キロ(ドラム缶で264本)、ヤシ油1800キロ、原料油の輸送用トラックなどを押収した。

 繁昌油脂廠は豚油加工企業で、2005年9月20日に営業許可証と食品衛生許可証を取得、試生産を経て、2006年4月から正式に「食用ラード」の生産を開始した。日産能力は6トンであったが、最高日産量は10トンを超え、台州地区では唯一の、浙江省でも比較的規模の大きな豚油加工企業であった。繁昌油脂廠が試生産から立ち入り検査までの約10カ月間に生産した食用ラードは100トン以上で、これは上海、杭州、温州などの各地から購入した原料油が170トン前後であったことからも裏づけられた。

下水溝に溜まった油を原料として食用ラード
 繁昌油脂廠の立ち入り検査は、台州市衛生監督所が「下水溝に溜まった油を原料として食用ラードを生産している」という通報を受けたことに端を発した。衛生監督所の執行官たちは繁昌油脂廠に対する調査を徹底的に展開、台州市の地質監督部門が先ごろ同廠を検査した際に、ラードの包装缶にマークが入っていないことを発見し、関連規則違反として生産の一時停止命令を出していたことが判明した。ところが、通報者からの情報で、生産一時停止命令を受けた繁昌油脂廠は、操業時間を夜間に切り替え、監督部門が退勤してから早朝まで操業し、昼間は生産停止を装っていることも判明した。


製造中の危ない食用ラード

 執行官たちは、繁昌油脂廠の監視と製品の追跡という両面作戦の実施を決定、一方は油脂廠の動静を探り、他方は市場から製品品質と流通を探ることとした。執行官たちは台州市椒江区で販売店を探り出し、繁昌油脂廠の製品20数缶を発見した。販売店主によれば、應富明が品質は100%合格品だと保証したので、数ヶ月前から繁昌油脂製品を購入しているが、値段が他社製品と比べて半分以下であるという。そこで、執行官は製品のサンプルを台州市疾病予防センターへ送って分析を依頼し、食用ラードの酸価値(油の酸化の指標)が1グラム当たり17ミリグラムを超えていることが判明した。

 これは、国家基準である「食用動物性油脂衛生標準」で要求されている1.5ミリグラム以下の11倍もの数値であり、食中毒のみならず、遺伝子に影響を与える危険性すら想定された。そこで、別の販売店2ヵ所から採取したサンプルを浙江省疾病予防センターへ送り、高精度の分析を依頼した。この結果は驚くべきもので、サンプルからは何と劇毒の農薬である「666」と「DDT」が、1キロ当たり0.027~0.088ミリグラム検出されたのであった。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20061214/115674/





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最終更新日  2007年06月10日 20時44分51秒
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