日本語はダメか2

日本語はダメか2

2011.08.01
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熱くて寒かった。
 小さな扇風機は静かな音を立てている。
 窓の外はぼんやり明るい。あ、朝だ、二個の目覚まし時計を見る。
 七時少し前。三十分進んでいるから…引き算をしながら階段を下りた。
 下駄箱の上の夜光灯もついている。


 風呂の(に)電源を入れる。トイレに行こう。それには…。玄関を開け、「新聞受け」を見る。
<今朝>はまだ、来ていないな。時々遅れる事もある…。
 新聞無しにトイレに。

 風呂から上がった。二階の部屋へ戻る。窓の外は明るくなってはいない。いや逆だ、ますます暗くなっている。
 そこで初めて、さっきは夕方の七時少し前だったことが分かった。
 つまり、今は夜へ深夜へ向かっているということなのだ。

 タオルで汗を拭いながら、ふっと思った。

「なんでお兄ちゃんはよくて、あたしはダメなの」
 部屋の中を湯上がりの裸でいるところをママに注意されたシーンらしい。
 多くのママが受ける質問のようだ。

「ダメだからダメ」
 そう答えるママは、「ママ」失格かも子どもに答える前に自分が尋ねたいほうらしい。
「あたしって、どうして裸ではいられないの、いてはダメなの

 大体「正しい」「正しくない」の境界線とは「国」が決めた範囲内であればすべて「正しい」
 少しでも外れていれば、電気を止め、ハクビシンの死骸をその者の玄関先に置いておく。ピンポイントで放射性汚染物質をばらまく…。馬の死骸を放り込む…。

 どうやら「国」とは浮遊して止まないものらしい。
 そのとき、どのようなメンツが「セイフ」を作っているかによって「国」も色々にヘンゲしてみせてくれるらしい。
 今は…。

 起き抜けの頭。風呂に入ってもまだ目覚めていないらしい。

 朝だ、と思って起き上がった先ほど。
 その時間感覚は、間違っていたのか、それとも正しいのか。
 自分はひょっとして「時間のない区間・空間」「日本語の通じない区間・空間」に飛び込んでしまったのか。これまでの時間感覚、日本語感覚はすべて無効なものになってしまっている
 ひょっとして、まだ「裏社会の言語」を学習できないままなのか。「裏社会の時間」に馴れていないだけなのか。

裸のままの私が、これまで身につけて来た決まりや馴れている風習の中で、行動したり考えたりものを言ったりしてはいけないのか」
「(国家の)決めた下着と制服を着てくださいな」「女も男もありませんわ」
 合成したような女の声。「国家」とは口にしていないが、明らかにそう取らざるを得ない言い方。
「ダメなものはダメなのですわ」
 合成したような声はあくまでも<言い方だけ>は優しい。
 くされま○○が>…思わず叫びそうになる。その「声」はいつ「血の通った女の声」に戻るんだ。…
 あの時もその声のままか。
 こちらも生き延びるためには、一時も早く「裏声」「裏言葉」を覚えて身に安全を図る、としようか。

 音もなく、夜は深まっていく。しるしもなく。記号もなく。


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最終更新日  2011.08.01 21:09:30
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