日本語はダメか2

日本語はダメか2

2011.08.14
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「 STORICA 」(イタリア)の短い記事から。

「創世記」には、「りんご」という文字はまったく見当たらないようだ。
「善悪を知る木」とのみ記されていて、何の実であったのかまでは明記されていない。
 ユダヤ人たちは、手書きハートアダムとイヴが裸体を恥じてその身を覆った葉がイチジクであったことから、口にしたのもイチジクの実であった、と解釈してきたらしい。
 また、時代によってはブドウになったりマメであったこともあったようだ。
「マメ」。
 マメを食べたアダムとイヴがしょんぼり「破壊」も意味していたことから生じた解釈。
 こうした「言葉遊び」風の解釈はほかにもたくさんあって、一部のユダヤ人たちは「小麦 ( kitah )」という言葉が「罪 ( khet ) 」とも似通っていたので、エデンの園にあったのは小麦だったとの解釈もしていたそうである。

 さて、エデンの園にあった「禁断の木」の実は「りんご」である…という解釈は、キリスト教の時代になって登場するようだ。
 ラテン語というキリスト教世界の言語が影響していて、ラテン語の「 malum 」は、「罪悪」と「りんご」の両方の意味を表すことから生じた解釈といわれている。
 また聖ヒエロニムス ( 347-420) が、聖書をギリシア語とヘブライ語からラテン語に翻訳した際 、この間違いを犯したのが決定的であった、とも伝えられている。
 どうやら、りんごは、ギリシア神話の中では、いつも揉め事の原因になっていて、そのマイナスのイメージがギリシアからローマにそのまま伝わったのかもしれないという。

 かくして、12世紀以降、ドイツとフランスのキリスト教世界では「禁断の木の実=りんご」という解釈が定着した。
 が、イタリア半島とビザンチン世界においては「禁断の木の実=イチジク」という、ユダヤ人たちの解釈が残り続けたようだ。


 ドイツ・ルネサンスの大家ルーカス・クラナッハ ( Lucas Cranach ) が1528年に描いた『アダムとイヴ』には、その伝統どおり「りんご」が描かれている( Firenze,Uffizi)。

 擬人化された大蛇がイチジクの木に巻きついて、イヴに「禁断の実」を渡すシーンが描かれている。

 近代のキリスト教会では、このエデンの園のフルーツは「りんご」 ということで落ち着いているのだが、聖書を聖典とする宗教はキリスト教だけではない。
 たとえばイスラム社会では、この木の実は現代でも「イチジク」、あるいは「オリーヴ」と解釈しているそうである。
 考えてみれば、「楽園の果物」といわれても、身近にある木の実を描きたくなるのは当然で、イタリアでは果物の木といえば圧倒的にイチジクのほうが多い。
 そして、面白いことに、日本でイチジクというと細い木を思い浮かべるが、イタリアのイチジクは大木に育つ。


 無信心者のこちら、と言うか、追放されるような場所にいない、ので、どちらでもいいのだが。
 桃やサクランボのことも調べたい。


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最終更新日  2011.08.14 18:03:26 コメント(3) | コメントを書く


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