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2015.06.27
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どうさい「陶芸教室で焼き物を作る工程は 1.粘土を成形し 2.乾燥させ 3.素焼きを行い 4.下絵付け 5.釉薬を掛け 6.本焼きを行う (あと7.上絵付けとその焼き付け)と習った。素焼きの温度は800℃くらいということであった。素焼きの適温などというものはあるのであろうか?その頃の使用粘土は信楽系のものだった。その後、絵を描くのは白い生地の上に描くのがいいと思い磁器土を使用することにした。」

悪友「陶土と磁器土で差はあるの?」

どうさい「鈍感なのであまり気にせず焼き物を作ったが、気になることがあった。陶土の時は多少鉄を含んでいるのか素焼きした時に赤っぽかったがこんなものかと思っていた。磁器土を使用した時、素焼き後ハッキリ赤っぽい色をしており、これはどうした、白い色にならないが、大丈夫かと不安に思ったものである。」

悪友「それでどうなったの?」

どうさい「下絵を描き、透明釉を施して本焼き1240℃で焼成したが、白い焼き物が出来た時にはほっとしたというか感動したよ。その後有田で素焼きは930℃で行っていることを知った。」

悪友「その時なぜ930℃で素焼きするのか、素焼き時になぜ赤っぽくなるのかと聞いておけばよかったね。」

どうさい「その通りだな。しかし何もかも教えてもらうのも詰まらないよ、自分で疑問点を見つけて、自分なりに分かろうとするのも面白いと思わないか。」

悪友「まあ時間は十分あるので、納得がいくようにしたら。」

どうさい「有田磁器土(並)の収縮についての予備知識として

含水状態(成形作業ができるとき)   100      0.22
乾燥状態(風乾を十分行う)       95.8
950℃で素焼き             95.8
1230℃で本焼き             88.7 
      含水率=(水の重さ)/(粘土+水)とする。
含水粘土から本焼き後までの粘土生地の収縮を記したもので、まず乾燥させると粘土は収縮するが、その後、950℃で素焼きしても収縮はしない、本焼きで焼き締ると収縮するという性質を有す。

有田磁器土(並)で素焼き温度を変えた時の自作のサンプルを探して来て並べてみたのが次の写真である。時期、目的が異なるので大きさや形が違うが悪しからず。」

018.JPG
素焼き温度の異なるもの  磁器土(有田並)

上は平板乾燥粘土(素焼きなし)、次は素焼き温度が800,950、1000,1150,1230℃でこのうち1230℃は本焼き温度なので素焼きとは言えない。」

悪友「素焼き前の乾燥粘土は別にして素焼き温度が高くなるほど色が白くなっているのがよく分かるね。色は部分焼結による細孔の大きさの違いを反映しているのかな。」

どうさい「素焼きの筆で絵を描くとき、水分が急速に素焼きに吸収されて、線を長く描けないことがあり、筆先が素焼きに吸い付いてしまうような感触に陥ることがある。そんな時は顔料が素焼きの上で盛り上ってしまう。顔料は水と異なって粒子が大きいので素焼きの内部に浸透できず表面に残ることになる。素早く筆を動かす技量が無いものは(私がこの5年ぐらい実施しているように)筆を用い無い描画法を開発するか、素焼きの上を筆が滑るようになるまで素焼きの吸水力を低減させることが考えられる。」



どうさい「素焼きをあらかじめ水に浸して吸水力を落としてその間に描画する方法、別のやり方として素焼き時の温度を上げて乾燥粘土の焼結を進行させるという方法がある、1230℃まで昇温すると粘土は焼結してしまい水を吸収しなくなる、その手前まで素焼きを進めることになる。素焼きすると強度と吸水性が出てくる、強度があると取り扱いが容易になるが吸水性がでると釉薬を均一につけやすくなる、強い吸収性があるとひとによるが筆で絵を描くことが難しくなる。素焼きの温度が高くなると生地が固くなりサンドペーパ掛けが難しくなる。また、固くなった生地上へ釉薬が強固に接合するか気になる。950度までは素焼き、絵付け、釉掛けを実行したことがあるが、それ以上の温度ではどうなるか今回試行してみた。
素焼き1000,1150℃はまだ吸水性があるので、800,950℃素焼きのものと同様の取り扱いができる。1230℃処理では絵付けの時、顔料を含んだ水を素焼き上に筆でおいて行っても吸水されないから水の中に顔料が分散されたままになり、水の蒸発を待つしかない。これは上絵を描くとき、顔料を含んだ水をガラス上に置いていくのと同じ状態である。筆跡を残さないように筆先をガラス面に極力つけないで、顔料液をガラス上に盛り上げていき、水の蒸発を待つことになる。ドライヤーで早く乾かすという手もあるが、あまりしたくない。1230℃の素焼きもの上へ絵付けしたものがこの小片である。結構顔料を均一に分散させることが出来ているが、青色は滲んでぼけた色になっている。

023.JPG
   1230℃で素焼きしたものへの下絵付け 1230℃本焼き

1150℃素焼きは縦に黄、赤、ヒワ、青の顔料で線を引いた。上半分は透明釉、下半分は白マット釉を掛けて、1230℃で本焼きした。
022.JPG
 1150℃素焼きのもの


1000℃素焼きのものは黄、赤、青を一部平筆で線を引いてみた本焼きは1230℃釉薬は透明釉、白マット釉である、水と書いてある線より下は水に5分間浸し十分水を含ませてから顔料の線を引いた。
021.JPG
  1000℃素焼きのもの
右下が白マット釉で、残りが透明釉である、浸水の有無でほとんど差が無く、釉薬が筆跡を消すこともない。筆を使う技量は出てしまう。」

悪友「手描きの絵付けの作品はどなたが描いても下絵、上絵を問わず大なり小なり筆跡が見られるよ。美しい筆跡を残すことを意図的にしていると考えた方がいいと思うが。」

どうさい「なるほどそう考えるか。筆跡が腕の見せ所か。言うは易く、行うは難し。だな。」












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最終更新日  2015.06.29 17:25:23
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Re:素焼きの適温は(06/27)  
祝、ブログ開設一周年。

悪友2 「それにしてもハイペースなアップじゃな」「きっと充実した毎日を過ごしておられるのだろう。銅彩殿は」「素焼きの適温とは・・・・。 研究者魂がめらめらと復活しましたか」 (2015.06.30 09:53:58)

Re[1]:素焼きの適温は(06/27)  
銅彩  さん
おかげさまで一年たちました。そんなに金は使わずに時間だけ消費するというやり方です。浮世絵、版画、切り絵、油絵などぼんやり見て,これはどうゆう手順で実行するのか考えていると見えてくるものがありますね。ジャム作りは参考にさせてもらいましたが、私も杏子ジャム作りでは以前4通りの手順を検討して、一番早くできる方法で今回7kgをこなしました。

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