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2006年09月07日
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カテゴリ: 読書あれこれ
昨日の日記で、「阪神タイガースネタとか要らない」と書いた私ですが。
仕事帰りに図書館で本を返却する直前に、自分の思い違いに気づきました。
あぁ勘違い。

結局この「博士の愛した数式」は、現代人のアイデンティティについての話であって、そのありどころとして「情」と「理」の二面を提示しているのですな。

作品中、3人で阪神戦を観に行くシーンがありますが、その中で、熱狂的な阪神の亀山ファンというのが出てくる。これなんか、めっちゃ象徴的だよね。
彼は、試合の間じゅう、金網にしがみついて、ずっと「亀山~!!」と声援を送り続ける。
亀山に声援を送り続けることによって、彼は、集団に埋没するただの男ではなく、彼自身のアイデンティティを形成しているのだ。

作品の最後、博士は80分の記憶ももたなくなり、新しい記憶を永遠に紡げなくなってしまう。
彼は、彼の愛した数式を考え続け、真理を追究し、数学の神の前に跪くことはもうできない。

それがなければ、彼は、施設にいる他の多くの老人の中で埋没してしまうであろう。

現代人のアイデンティティを形成する「理」の象徴が数学であり、「情」の象徴が阪神タイガースなのですな、この小説においては。
なので、阪神タイガース描写は要ります。すんません。


なんか、他にも勘違いしてそうで、読み返したほうがいいのか?とも思いましたが、当初の予定どおり、返却してきました。
他にもリクエストしてる人いっぱいいるだろうし。
図書館の本を利用させてもらうときは、そういう精神が必要だと思いまする。






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最終更新日  2006年09月07日 19時11分09秒
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