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2006.12.06
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テーマ: 洋楽(3637)
カテゴリ: 80年代洋楽


「驚異のスーパーグループ」 と当時謳われた、トラベリング・ウィルベリーズのメンバーの中で、当時の僕が唯一名前を知らなかったアーティストが ロイ・オービソン だった。

「Oh! Pretty Woman」 の人として、今ではおなじみのオービソンだが、この時は映画 「プリティ・ウーマン」 もまだ公開前。
ビートルズと「ベストヒット USA」くらいしか眼中になかった中坊の僕がこの人を知るはずもなく、色白の顔にサングラスという姿と どこか神秘的 な雰囲気を持つオービソンに不思議な印象を持ったものの、この人がエルヴィス・プレスリーから 「世界一美しい声の持ち主」 と言われたシンガーだなんて、その時は夢にも思わなかった。

1936年4月23日、テキサス州に生まれたロイ・オービソンは1955年にシングル「ウービー・ドゥービー」でデビュー。1956年から1959年にかけてはこれといったヒットがなかったが、 モニュメント・レコード
「Only The Lonely」「Crying」「Running Scared」 などの大ヒットを放ち、1964年には ビートルズ旋風 のさなか、彼の代名詞的な名曲である 「Oh! Pretty Woman」 が全米No.1ヒットとなる。
しかし、モニュメント・レコードを離れてMGMに移籍した60年代後半以降は活動が低迷。
さらに 事故や火災で妻子に先立たれる など、不幸が続いた。

70年代以降は、ロイの曲がリンダ・ロンシュタット、ヴァン・ヘイレン、ドン・マクリーンなどにカバーされてヒットもしたが、彼自身によるヒットは生まれなかった。
だが、地道な活動を続けたオービソンは、デビューから32年後の1987年に ロックの殿堂入り を果たす。同年に行われたステージでは エルヴィス・コステロ、ブルース・スプリングスティーン、トム・ウェイツ などといった面々と共に演奏し、 「ビッグ・オー」 の貫禄を示した。


ウィルベリーズのアルバムは 当然の如く ヒットを記録し、それと共にロイの歌声も改めて注目される事となった。

だが同年12月6日、ロイは 心臓発作のため急逝。
52年 の短い生涯に終止符を打った。
長い不遇時代を経て、久々に第一線にカムバックする矢先の出来事だった。

「Mystery Girl」(写真) は、その悲しい話題も手伝って、 全米5位、全英2位 という大ヒットを記録。
話題性でヒットした感は否めないが、アルバムは そんな事に関係ない 素晴らしい内容となっている。
ジェフ・リン、ジョージ・ハリスン、トム・ペティといった ウィルベリーな面々 に加えて、 U2のボノとエッジ、エルヴィス・コステロ、アル・クーパー、アルバート・ハモンド といったアーティスト達がこぞってサポートしており、 粒の揃った楽曲 と、 ロイの声を引き立たせるアレンジ は、文句なしの仕上がり。

ジェフ・リン、トム・ペティ、オービソンによる共作であり、アルバムのオープニング・ナンバーでもある 「You Got It」 は、全米9位、全英3位のヒットを記録。
アコースティックを基調としたミディアム・テンポなナンバーで、オービソンの ブルーな声 にピッタリのポップ・ソングだ。
サビの部分で飛び出すストリングスなんかは、 いかにもジェフ・リンっぽい が、「BABY~♪」の後に出てくるギターのフレーズが「Oh! Pretty Woman」を思い起こさせるのが嬉しい。
ジェフ・リン&トム・ペティによる ナナナ・コーラス も泣かせるなあ。

なお、この曲は後にボニーレイットもカバーしている。

他の曲も聴きもの揃いだが、もの哀しい 「In the Real World 」 や、あまりにもロマンティックな 「Love So Beautiful」 などは、ロイの声と相俟って 涙なしには聴けない 曲だ。

「声がいい」だけのシンガーならいくらでもいる。
だけど、 真に人の心を打つ 声を持った人は、そうそういるもんじゃない。
かつてブルース・スプリングスティーンは 「誰もロイのようには歌えない」 と言った。
そしてその意味は、ロイの歌を聴けば 誰もが理解できる と思う。

このアルバムでのロイの歌声は、それほどまでに 美しく、そして哀しい

「You Got It」を聴くには こちら をクリック!
ついでに「Oh! Pretty Woman」もサービス! ここ をクリック。





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Last updated  2008.08.28 22:46:23 コメント(8) | コメントを書く


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