ゆで卵

ゆで卵

なぜそんな話になったのか、きっかけはまったく覚えていない。

仲良くなったMさんとKさん、相棒のKと私は、ある時から何故かとても「ゆで卵」が食べたくなった。

日本では駅の売店でも売っているような、なんてことはない固ゆでのゆで卵。
食べたいと思って探してみると、意外とないもの。
昼食や夕食の度に、ゆで卵はないものかと探した。

たった1~2週間の間、たかがゆで卵くらいガマンできないのかと今となっては思う。
でもその時は探しても見つからないゆで卵が、食べたくて食べたくてたまらなかった。

あのつるんと硬いツヤツヤの白身に、あのポサポサしてノドにつかえる黄身に、塩かマヨネーズをつけて食べたい!
どうしても!!

ニューカレドニアの公用語はフランス語。
フランス語で「ゆで卵」ってなんていうんだろう?
持参のガイドブックで調べてもわからず、わかったのは「卵 = ウフ」。
それ以来、ウフ、ウフ、ウフはない?と大騒ぎだった。

そしてある夜の食事に、それは現れた。
上品な料理のちょっとした付けあわせとして、ほんのぽっちり。

このちっぽけなゆで卵、四人のうちの誰が食べるのか!!

まだ遠慮がちだった私達は、お互いに譲り合ったような気がするが、結局誰が食べたのかは忘れてしまった。

でもその後の一週間の旅行中も、ウフウフと騒いでいたような気がするから、彼女達が食べたのかもしれない。
それとも少しずつ分けて食べただけで、食べ足りなかったのかな。

ニューカレドニアといえば、ゆで卵を思い出す私だ。

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