東方見雲録

東方見雲録

2022.07.08
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カテゴリ: 郷土


参考サイト:卑弥呼の船はなぜ大陸から帰れたのか  こちら
流体力学では、流れの中に円筒形の障害物を置くと、下流に「カルマン渦」ができることがわかっています。流体が障害物を通過する際に、障害物の後方で流速が遅くなる領域が発生することが原因で渦が起こるのです。じつは対馬海流でも同様の現象が起きています。

試しに対馬からブイを流して、その軌跡を見ると、朝鮮半島東側から下っているリマン海流が、朝鮮半島突端の半円形に影響されて、大きな渦が生じていることがわかります(図「対馬から流したブイの軌跡」)。その周期はカルマン渦の周期に近く、この渦に巻き込まれて1周すれば、約50日でブイは山陰沖に漂着します。

【図】対馬から流したブイの軌跡対馬から流したブイの軌跡(『日本史サイエンス〈弍〉』より)
釜山から船出すると、船速が海流速度(1.5~2ノット)より遅ければこの渦に巻き込まれ、一回りして出雲沖に漂着し、三瓶山、大山をめざせば出雲に着きます。船速が海流速度と同じくらい出ている場合は、45度斜行して山陰沖に到着し、約100km沖からは三瓶山、大山が見えるので、それらに向かって漕げば出雲に到着するわけです。





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Last updated  2024.06.27 05:51:37コメント(0) | コメントを書く


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