東方見雲録

東方見雲録

2022.11.19
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カテゴリ: 建築



さらに「このままだとよりハイペースで空き家が増える」と危惧する声もあります。野村総合研究所が2018年6月に発表したレポートによると、2033年には国内の空き家数は1,955万戸、空き家率も現在の2倍の27.5%になると予測しています。一般住宅の4戸に1戸が空き家となれば、自宅の両隣とお向かいのうち最低1軒は空き家、近隣の住宅街も空き家だらけという状況が現実のものとなるかもしれないのです。

使われない家屋が空き家として放置されがちな要因の1つは、住宅を壊して更地にすることで、土地所有者が支払う固定資産税と都市計画税の金額が跳ね上がってしまうという現行の税制度にあります。家屋が建つ土地は「住宅用地」として、固定資産税・都市計画税の軽減措置が適用されます。家屋を建てることで土地にかかる固定資産税は最大6分の1、都市計画税は最大3分の1まで負担軽減されますが、家屋を撤去し更地に戻すと、この軽減措置が適用されなくなるのです。さらに約100万円が相場とされる住宅の解体コストも、空き家が助長される要因となっています。

こうした迷惑空き家に手を焼いていた行政も対策に乗り出し、2015年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」、通称「空家法」が成立しました。この空家法は、自治体による空き家の実態調査や、空き家の所有者への指導、空き家の柔軟な転用や活用ができるように定めたところが画期的です。空家法では周囲への危険や景観を損ねる空き家を自治体が「特定空家」と定めることが可能になり、問題となっている空き家の立木伐採や住宅の解体撤去などの助言・指導・勧告・命令をしたり、行政代執行(強制執行)も可能となり、住み手も所有者も不明な空き家の処分を行政でできるようになりました。

地域や周囲の問題と思っていた火の粉が、やがて自分自身にふりかかってくる可能性があることを想定しておく必要があります。
共有ではなく単独相続の方がスムーズなケースもあります。また、持ち家を仕舞う前に親世代が認知症になった時に備えて、子どもを「任意後見人」に指定しておけば、子が土地の処分を進めやすくなるので子世代にとって助けとなります。また、生命保険の活用が遺産分割トラブル回避や納税資金対策に有効な場合もあります。親の死後、住まいの扱いをどうするかについて、まずは親が存命のうちに家族全員で話し合っておくべきなのは言うまでもありません。

相続トラブルを招く不動産として「負動産」とも呼ばれる空き家。空き家問題は、人口が減っている日本において、人口が増え続けている時代の住宅供給・住宅制度が残存しているミスマッチの問題です。
人生100年時代を最後まで困りごとなく過ごすために、そして我が子や孫の世代のためにも、オールジャパンで空き家問題に取り組み、制度や慣習、住まいへの考え方を変えていくべき時なのかもしれません。
引用サイト:axa  こちら





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Last updated  2023.03.15 07:38:01
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