東方見雲録

東方見雲録

2023.01.20
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カテゴリ: 文化



日本の神の特徴として、次の4つの性格を挙げることができよう。

1.日本の神は、いつもは高い所(山の上または天空)か遠い海の彼方にいる。
2.平素はやさしく、慈[いつく]しみ深い神であるが、怒ると恐ろしい神に変身する。
3.荒[すさんだ]神の魂を落ち着かせ、鎮めるために祭祀を行い、歌舞、鼓笛によって神の魂を揺さぶり、人間との共感を高める必要がある。神楽[かぐら]はその一例である。
4.神に祈って、人間の持つ罪、穢れ、災難を除き払ってもらうためにお祓いをする。6月と12月に「大祓い」の儀式が行われるのは、その一例である。

上に述べたような神の性格を念頭において、神と人との交流を考えてみよう。高所にいる神を地上に招き、祭祀場に降臨願うために、その場所を示す依代[よりしろ]が立てられねばならない。

それには、天と地をつなぐ表徴として直立するもの、たとえば杉、松、榊、竹、柱などが選ばれる。御幣[ごへい]はその象徴的な造形物である。

次に祭祀の折に用いられる祭具としては、しめ縄、玉串、山鉾、神輿、御札、初穂などがある。人間は祭祀の中で神への感謝を述べ、さらにこれからの神の御加護を願うのである。



ところが時には台風、雷雨、地震などによって災害をもたらす恐ろしい神にも変身する。

最も激しい祟りを引き起こす死霊のことを、御霊[ごりょう]と呼んで恐れる。これをなだめるために行う祭のことを、御霊会と呼んでいる。

祟りの最たる神は天神社(北野神社)であり、また祇園会(八坂神社)や御霊会(賀茂神社)や牛頭[ごず]天王(熊野三所権現)もこれに属する。祟りの激しい神ほど、それをなだめるために行う祭祀は、賑やかで華やかなようである。
(略)

陰陽五行的なものを日常生活の中から探してみると、次のようである。

1.十二支と方位が、お祭りや行事の中に生きている。
2.忌[いみ]や穢れの思想が、農耕、山狩り、漁業の中に生きている。
3.「日」の吉凶が建築、葬式、結婚などの日取りに生きている。


日本文化に欠かせない「包み結び」

祭りや行事を行う場合には、それに必要な祭具や調度品を用意しなければならない。神が祭場へ降臨するための依代[よりしろ]として、榊、棒、柱、幣[しで]、旗幟[きし]、剣鉾などが用意される。

さらにお祭りには、神と人間とが響応するために、笛や太鼓などの楽器が用意される。



お守りの中身は、紙、布、木、金属などに神仏の名前や尊像などが記される。またお祓いには人形(依代)が使われ、穢れや災いをいっさいこの人形に移して、これを川に流すのである。

年中行事の祭具や用具、護符の中には、脇役として広義の包み結びに関するハードウェアーとソフトウェアーが、いろいろと組み込まれていることが分かる。

ためしに、新年の行事を抜き出してみる。

1 結び関係  しめ縄 結び昆布 お飾り 水引 猿曳縄 四手 綱引縄 縫初め 背守り文様 初髪結い 元結い 綯い初め 結び柳 ふくら雀 吉弥結び 太鼓結び

2 包み関係  木花包み 草花包み 扇子 袱紗包み と蘇散袋 箸包み ずた袋 糸包み 羽織紐包み お年玉包み



新年に関するものだけで、結び関係が16件、包み関係が10件、祈占呪術関係は8件使用されている。これらは祭典の用具や護符の脇役であるとはいっても、日本文化の中に占める包み結びの意義は、決して少なくはないといえよう。
引用サイト:額田 厳氏記事  こちら





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Last updated  2023.06.24 18:37:03
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