東方見雲録

東方見雲録

2023.03.04
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カテゴリ: 教育




日本の教育はいったい、どうなっているのか。これからどうなっていくのか。そんな不安が広がるいまだからこそ、日本の教育界にまだ浸透していない“世界基準の教育指標”を知っておきたい。教育改革の旗振り役・工藤勇一校長(現・横浜創英中高校長)と、教育哲学者・苫野一徳さんが教育の未来を語り合った書籍『子どもたちに民主主義を教えよう』(あさま社)から

「誰一人置き去りにしない(Leave no one behind)」
工藤 ただ、そのあとももっといい表現はないかなと思っていたんですよ。そうしたらようやくでてきてくれたんですね。それが、国連が使いだした「持続可能な開発(Sustainable Development)」、そして「誰一人置き去りにしない(Leave no one behind)」です。僕はこのフレーズをみたときに本当に感動したんです。 

だって変な誤解を招かないし、本質をスパッと言い切っているじゃないですか。しかも「学校は持続可能な社会をつくるためにあるんだよ」と言っても、誰も「全体主義だ」とは言わないですよね。個人のためでもあり、社会のためでもあることが非常にわかりやすく伝わってくる。「あぁ、僕が探していた言葉はこれだ!」って思いましたね。 

苫野 その意味では、時代が熟してきたとも言えるかもしれませんね。 

工藤 僕もそう思いますし、だからこそ今回の本をだすタイミングがおとずれたんです。もし10年前に「民主主義と教育」をテーマにした本をつくりましょうと言っても、どの出版社も相手にしてくれなかったでしょう。

いまなら「誰一人置き去りにしない民主主義の考え方は、社会が持続可能な発展をしていくために欠かせないもので、学校はその民主主義の土台となるべきだ」と言えば、この本がイデオロギー論争の本ではないことをわかってくれる人は多いはずなんです。 

苫野 誰一人置き去りにしないという切り口で教育界の目指すべき方向性を整理したのが、「OECDラーニング・コンパス(学びの羅針盤)2030」でしたね。これまでOECDは、教育をグローバル経済競争に資する人材育成の道具として考えているのではないかという批判も受けてきました。でも今回の「ラーニング・コンパス2030」は、そうした批判も踏まえて、もう一度教育の本質と未来を根本から考えようとしたもののようです。 

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Last updated  2023.03.04 09:00:08
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