東方見雲録

東方見雲録

2023.03.28
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カテゴリ: 教育
鳥取県倉吉市で4月、成徳と灘手の両小学校が統合して誕生する新小学校名は二転三転の末、暫定的に「成徳」に決まった。まもなく新小の開校式があるが、灘手小側の児童からは「新しい学校に通いたくない」など困惑の声が聞かれる。少子化の影響で学校の統廃合が各地で進む中、事態が迷走した原因と、市が2023年度中にも始めるとしている明倫小と再統合する際の校名検討の課題について、成徳小卒業生で地方行政に詳しい多田憲一郎・鳥取大教授(地域経済学)と考えた。

◇

 ――新校名は昨春以降、迷走を繰り返した。両地区の保護者代表らによる両小統合準備委員会が選定した「至誠」を市議会はいったん承認したが、再考を求めた住民グループの直接請求を受けて白紙に。準備委が再選定した「打吹至誠」も市議会が翻し、急転直下で「成徳」に決まった。

 多田 第一に市の対応がずさんだった。小学校は地域住民や子どもたちが教育を受けたり運動会や文化祭などに参加したりしてきた地域のシンボル。校名選定で準備委のメンバー同士が相対することは容易に想像できるのに、市は議論の枠組みも提示しないまま丸投げした。

 ――広田一恭市長や市議会に説明責任を求める声や、小椋博幸教育長の解職を求める声も出ている。

 多田 最終的な意思決定責任者が誰なのかわからないことが二つ目の問題だ。広田市長が「22年春の市長就任前から小学校統合の議論は進んでおり、市長部局がリーダーシップを発揮して軌道修正する場面がなかった」と述べたというが、腰が引けている。小椋教育長が「両校(両地区)の折り合いをつけることを最優先にした」と説明したのも、覚悟が足りなかったのではないか。

 ――新校名には市民から341件の応募があり、「至誠」はわずか1件、「打吹」は150件だったが、準備委員長による2回の投票の結果、至誠が選ばれた。これに対し、市民からは4815筆の反対署名が集まった。

 多田 三つ目の問題は意思決定のルールが不明確だったこと。市教委は「公募の目的は『アイデアの募集』であり、応募数によって校名が決定されるものではなかった」「委員長の2回投票は準備委の設置要綱に従った」と説明しているが、公共性の高い小学校名を「内輪のルール」で決めたと言わざるを得ない。

 ――両校は「対等合併」であるとして、準備委は新校名に「成徳」「灘手」を使わないという前提で議論を進めてきた。「成徳」を可決した市議会には、灘手地区の住民から「詐欺に遭ったようなもの」「子供たちに説明できるのか」との声が上がっている。



 ――明倫小との再統合を巡り、広田市長は「23年夏以降、3地区(成徳、灘手、明倫)の保護者に打診の上で新校名の検討を進めたい」としている。

 多田 広田市長が3地区におわびをすることから始めるべきだ。検討委員会を設けるなら、ルールの明確化▽各地区に利害関係のない第三者の専門家を加える▽情報公開の徹底が必要だ。新校名に「正解」はないが、説明を尽くして市民の「納得」を得る。市長の本気度が問われている。【構成・中尾卓英】

鳥取県倉吉市の新小学校名選定を巡る経過

2021年

8月 市教育長の諮問機関として成徳・灘手両小学校区の自治会、保護者代表で構成する統合準備委員会(準備委)を設置

2022年

4月 準備委が新小学校名を市民公募

6月 準備委で成徳側は誠実などの理念を表す「至誠」を、灘手側は地名に由来する「打吹」を提案。賛成同数となり、灘手側の委員長裁決で「至誠」を選定

9月 市議会が「至誠」の条例改正案を承認。審議の過程で、市民公募では「至誠」1件、「打吹」150件だったことや、委員長が2回の投票で至誠に決めていたことが明らかになる

12月 住民グループが再考を求める署名4815筆を提出し、広田一恭市長に直接請求。市長は校名改正条例廃止案を提案し、白紙に戻る

   準備委が再協議し、全会一致で「打吹至誠」を決定



1月 臨時市議会で議員側から「打吹」「成徳」の修正動議が相次ぎ、採決の結果、「成徳」を可決

2月 住民説明会で広田市長が「成徳は暫定的な校名」と釈明


住民説明会で「成徳は暫定的な校名」などと説明する広田一恭倉吉市長(前列右から2人目)。住民からは不満の声が相次いだ=鳥取県倉吉市尾原で、2023年2月4日午後7時4分、中尾卓英撮影
© 毎日新聞 提供
引用サイト: こちら


こちら

統合準備委員会組織図 こちら

「とにかく早く決めて」 新小学校名問題 市と灘手小保護者が意見交換会
来年度、倉吉市の成徳小学校と灘手小学校が統合して新たにできる小学校について、2月、灘手小の保護者から要望書が出されたことを受け、25日、市は保護者との意見交換会を開きました。

2月、灘手小の保護者からは明倫小も加えた、つぎの統合後の新しい学校名の検討を早急に始めることなど5項目を盛り込んだ要望書が市に提出されています。

灘手小学校のPTA会長

「新卒業生には新しい校名の卒業証書を渡してほしいというのが、親の理想です」

会では保護者から、「とにかく早く明倫小学校も含め、新たな校名の検討を始めてほしい」などの意見が出たということです。

倉吉市 広田一恭市長

「同時進行でもいいじゃないかという提案もあったことですので、」

新しい校名の協議について、市は新しい学校で、児童が通常生活を送れるようになることを前提とした上で、できるだけ早くとりかかりたいと答えたということです。
引用サイト:BSS山陰放送  こちら

関連日記:2023.01.17の日記 校名 成徳に  こちら

追記
関連日記:2023.04.13の日記 新校章、新校歌   こちら
関連日記:2024.04.06の日記 倉吉市新教育長   こちら





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Last updated  2024.08.31 06:44:02
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