東方見雲録

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2024.04.11
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カテゴリ: ものづくり



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焼酎の香りは、製造工程のさまざまな段階で生成されます。フルーティー焼酎は発酵や熟成によって生成される香り、酵母由来の香りであり、以下のような成分を活かして香りを際立たせています。

酢酸イソアミル
酢酸イソアミルは香気成分の1種であり、バナナやメロンのような香りがします。この酢酸イソアミルによる香りは、アルコール発酵する段階で酵母から生成されます。

カプロン酸エチル
カプロン酸エチルは吟醸香の主要成分でもあり、りんごや梨、パイナップルといった甘酸っぱい香りとなります。酵母の作用により、アルコール発酵する段階で生まれます。

ゲラ二オール
原料由来の香りであり、バラやライムのような華やかな香りを楽しめます。ゲラ二オールは着香目的として、食品や医薬品として用いられることもあります。

フルーティー焼酎の原料となる芋は、焼酎用の芋としては一般的なコガネセンガンを初めとして、安納芋や紅芋、ハマコマチなど、さまざまな種類が使用されます。
さまざまな芋をバランスよく組み合わせることで、フルーティーな甘い香りを実現しているのです。また、理想的な香りを実現するためには原料だけでなく、芋の保管方法や製造時の切り方にも工夫が必要です。

使用する酵母が特に重要
先ほど解説したように、酵母の発酵時に香りのもとになる成分が生成されるため、酵母選びが特に重要となります。
「メーカーがどの酵母を使っているのか」という点においては、焼酎造りにおいて非常に重要な部分なので、企業秘密として公開されていない場合もあります。

フルーティな香りをつくるには麹も重要
フルーティーな香りを実現するためには、焼酎造りにおいて重要な役割を担っている「麹」の工夫も必要です。
一般的には白麹・黒麹・黄麹の3種類がありますが、黄麹はほかの麹に比べて日本酒のような独特な甘味をつくるため、フルーティー焼酎を造る上では黄麹の使用に注力する場合もあります。

麦焼酎は特に蒸留方法の工夫も必要
フルーティーな麦焼酎を製造する際は、減圧蒸留において蒸留機内の気圧を下げ、温度は40〜55度程度で蒸留する場合が多いです。
低気圧かつ低温度で蒸留することで、高沸点の成分であるフーゼル油などの気化を抑制できるため、この方法で蒸留した焼酎は雑味とクセが少なくなります。




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Last updated  2024.04.11 08:00:09
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