東方見雲録

東方見雲録

2024.05.12
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カテゴリ: ものづくり







備前焼で再現した油滴天目の茶碗を持つ高橋正志さん= 雨宮徹撮影

1975年に瀬戸内市長船町に窯を設け、もともと興味を持っていた「塗り土」の技法を独自に研究した。「塗り土」は中世より後、大甕(おおがめ)などの水漏れを防ぐために始まった釉薬の技法で、備前焼でも採り入れられていたと言われている。自身の作品の器肌に油滴特有の斑点があらわれていたことがきっかけで、再現に向けてこれまで40年以上、試行錯誤を繰り返してきた。

 2009年ごろに別の作家とともに井原市の山間地に共同で工房を設け、さらに作品開発に力を入れた。その結果、昨年11月、素地を備前焼粘土100%で作り、釉薬のベースも備前焼粘土に赤土などを混ぜたものを使い、1260~1270度で電気窯を使って焼成すると、油滴の斑点がはっきりしている茶碗が出来上がった。

 天目茶碗の再現を目指している陶芸家は数多くいるが、研究者によると、備前焼で油滴天目に挑戦している作家は珍しいという。一方で、大阪市立東洋陶磁美術館に所蔵されている国宝「油滴天目茶碗」に比べると、鉄分や数種類の酸化金属などが少ないためか色合いがやや明るくなり、これからも技術向上の余地はあるという。
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 たかはし・まさし 1950年、倉敷市生まれ。どこの会派にも属さず、公募展にも出品しないスタイルで作陶を続けている。これまでに光りを蓄える特殊な釉薬を使って発光する表札や絵皿(「ほたる備前」)を開発するなど、独特な陶芸の世界を開拓している。
引用サイト:朝日新聞   こちら

関連サイト:備前焼作家、高橋正志さん作陶展 日南町美術館  日本海新聞  こちら


 高橋さんは、備前焼の器肌(きはだ)に「塗り土」と言われる技法を使い「油滴天目茶碗」を制作。油滴天目の釉薬は通常、酸化鉄である赤色顔料のベンガラを使うが、高橋さんは砂鉄や鉄鉱石を使用している。

 高橋さんは幼い頃、農具の取り次ぎをしていた祖父から「鳥取県の印賀鋼は日本一」と聞かされ、「しっとりとした柔らかい輝き」を求める中で印賀砂鉄にたどり着いた。2019年から印賀砂鉄を使った作陶に取り組んでいる。

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引用サイト: こちら





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Last updated  2024.05.20 05:27:28
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