東方見雲録

東方見雲録

2024.05.20
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カテゴリ: 生命



最新のiPhoneなら、一番容量が少ないものでも、128GBもあります。私たちが128人集まってやっと、iPhone1台(それも低いスペック)のものと記憶力で勝負できるというわけです。人間は記憶貯蔵装置ではないのです。

容量がいっぱいになってしまったメモリやスマートフォンは、保存データを消すか、新しく買い替えるしかありません。

人間の脳は、買い替えることは当然できませんから、保存していたデータをなんとかするしかない。

しかし、電子機器のように画面を確認して「残す情報」と「消す情報」を仕分けることはできません。

必要な情報を残し、不要な情報を消している
それで、必要だと判断された情報を残し、不要だと判断された情報を消す、ということが日々、ごく自然に行われていることになります。

この情報の代謝は私たちにとって不可欠なもので、「忘れられない」ことはしばしば治療の対象ともなります。

トラウマなどがいい例ですね。出来事の衝撃が強すぎて、忘れてしまいたいことでも記憶から消えなくなってしまう。



「人間は忘れる」が大前提
私たちの記憶が、ある程度「雑」だというのは、実は私たちにとっては必要なことでもあります。

最近は、顔で認証するなどのAI技術も発達しています。そうした技術では、目、鼻、口などの特徴的な位置や、パーツの大きさなどを基に、登録された情報と本人照合が行われています。



その技術はすばらしいものの、では、20年前に登録した顔と照合して、同一人物と認証できるかといえば、それは難しいのではないかと思います。

一方、私たちは、20年ぶりの同窓会でも、ある程度、顔を見れば誰だか思い出せるでしょう。

あるいは、コロナ禍でマスクをした状態でずっと会っていたとしても、マスクを外した姿を見て、だいたいは見分けがつきます。

こうした、「厳密には同じでないもの」を、記憶の中から引っ張り出してきて「同じだ」と捉えることができるのは、人間が「忘れる」ことを前提に、大事なことや本質的だと思うことのみを記憶し、想起しているからです。

人と対面で話しているときに、相手の顔を細部まで見て覚えてはいないかもしれません。それでも、次に会ったらその人とわかる。しばらく時間が空いても、だいたいわかる。

こうした柔軟さもまた、人の「忘れる」という特性と密接に関わっているのです。

引用サイト: こちら





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Last updated  2024.05.20 08:30:11
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