東方見雲録

東方見雲録

2024.11.05
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カテゴリ: 生命
地球のすべての生物は、ただ一つの共通の起源を持つと考えられている。この、共通の起源となった生物集団をルカと呼ぶことがある。これはLast Universal Common Ancestorの頭文字を繋げたもの(LUCA)で、「全生物の共通祖先」などと訳される。
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「全生物の最終共通祖先」のように「最終」をつける意味は、ルカを一つの生物集団に特定するためだ。なぜなら、ルカは、地球における最初の生物というわけではないからだ。おそらく、ルカより古い時代に生きていて、ルカに至る系統と分岐した後で、絶滅してしまった生物もたくさんいたはずだ。

そう考えると、じつは、ルカの祖先ならすべて「全生物の共通祖先」になってしまう。それでは不便なので、時代的に最後の共通祖先だけをルカと呼ぶために「最終」がついているのである(図「ルカは最初の生物ではない」)。ちなみに、この図では、現生生物としてアーキアと細菌だけを表示して、真核生物は省略してある。




地球が形成されてから、生命が何回生まれたのかはわからない。たった1回だったかもしれないし、何百回も生まれたのかもしれない。確かなことは、現在まで生き残っているすべての生物は、その中のたった1回の生命の誕生に由来しているということだ(図「生命の誕生とルカの関係」)。

また、現在まで生き残っているすべての生物の起源についても、よくわからない。

現生生物のDNAの情報から遡れるのはルカまでで、それより古い祖先については、DNAの情報からは知りようがないのである。もしかしたら、化石からある程度の情報がもたらされるかもしれないが、それはかなり限られたものになるだろう。科学の手が届かなくて夢を見るしかない領域は、この世界にたくさんあるのかもしれない。





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Last updated  2024.11.05 08:00:12
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