東方見雲録

東方見雲録

2026.05.08
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カテゴリ: 土木



住宅地の中に木々がつくるトンネルがある。氾濫が絶えなかった千代川と支流の野坂川から耕地や集落を守るために造られた「安長土手」(嵐ケ鼻土手)だ。現在は堤防の機能は失われ、近隣にはホームセンターをはじめ商業施設が集積するなど様変わりしたが、貴重な中世の河川堤防として現存している。

 盛土に含まれていた土器片から築造されたのは13世紀ごろとみられ、鳥取藩が寛文年間(1661~73年)に作成した絵図にも描かれている。長さは当初約1500メートルあったが、今は約700メートルが樹林帯として残る。土手沿いには江戸時代に起こった「元文一揆」の指導者、勘右衛門を慰める地蔵もあり、歴史を感じさせる。

 堤防を強化するため植えられたタブノキなどは市指定保存樹木に指定され、地元の住民が枝打ちなど清掃活動を行っている。付近をほぼ毎日散歩するという同市緑ケ丘3丁目の80代の男性は「木陰があり夏でも歩きやすい」と笑顔。約20年前に土手を調査した鳥取大地域学部の高田健一教授は「鳥取平野の成り立ちや街中に残る緑地帯として貴重な土手で、後世に残すべき遺産」と話した。

(中村芙美子)



関連サイト:鳥取平野に存在する異空間「安長土手」 こちら
関連サイト:土木学会選奨土木遺産 こちら


引用サイト: こちら





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Last updated  2026.05.08 08:00:05
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