東方見雲録

東方見雲録

2026.05.29
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カテゴリ: 郷土



鳥取県企業局が経営する工業用水道事業が岐路に立っている。慢性的な赤字が続き、昨年度は約2億1千万円の純損失を計上。本年度は大口契約者だったジャパンディスプレイ(JDI)鳥取工場の生産終了で鳥取地区の使用量が前年同月比で4割減に落ち込んでおり、苦境が一層深まった。設備老朽化で維持コストも増大する中、県は現状を打開しようと民間活力の導入を模索するが、実現は不透明だ。(西山恭平)

 安い工業用水の提供で産業を支えてきた同事業だが、収益構造は悪化している。2025年度は収入約5億2100万円に対し、支出が約7億3100万円。鳥取地区は利用料だけで設備投資費を賄えず、一般会計から約1億9700万円の出資を受けた。累積欠損金は26年度末で44億2959万円に達する見込みだ。

 手元の現金不足を、将来の設備更新に充てるべき減価償却費で穴埋めする状況が続く。更新資金を赤字補填や返済に充てる経営は限界に近く、定期監査でも存廃を含めた検討の必要性が指摘された。

 ■米子バイオマスも
 旧JDI鳥取工場(鳥取市南吉方3丁目)は1日2300トンを使用する鳥取地区最大の顧客だったが、生産終了で昨年度契約が終了。年間約5千万円の収入が消失した。日野川でも米子バイオマス発電所(米子市大篠津町)の廃止で3400トンの需要減が見込まれ、本年度中にも約2700万円の収入減が見込まれる。

 老朽化対策の負担も重い。日野川エリアの弓ケ浜半島を通る配水管(約11・1キロ)は整備から約60年が経過。各所で漏水が相次ぎ、補修困難な区間も発生している。全面更新には約58億円必要で、経営の先行きに影を落とす。県は料金引き上げや未契約企業への営業、経費削減に取り組むが、抜本的な改善には至っていない。

 ■収益確保不透明
 こうした中で検討するのが民間と連携して水道施設を維持管理する「ウオーターPPP」の導入だ。県は導入可能性を探る委託費用として本年度当初予算に約4900万円を計上。弓ケ浜半島の配水管改修と運営の一体的発注、県営発電事業との一体運営も視野に入れるが、規模が小さく収益性確保が課題となる。

 工業用水道は企業誘致を支える基盤とされてきたが、需要減と老朽設備の更新が重なり、制度の持続性が揺らいでいる。県企業局経営企画課は「民間と対話を重ね、経営がより安定する提案を期待したい」と打開策を探る考えだ。


引用サイト: こちら

関連サイト:工業用水道事業会計 こちら


引用サイト:日野川工業用水道 こちら

関連サイト:日野川の取水制限率を20%に引き上げへ  国交省   こちら
関連サイト:日野川取水制限20%に引き上げ 3年ぶり こちら
2025年07月30日

 鳥取県西部を流れる日野川の利水者などで構成する日野川流域水利用協議会は29日、日野川の取水制限を20%に引き上げた。まとまった降雨がなく流量が改善しないためで、20%の取水制限は2022年7月以来3年ぶり。14日から上水道や工業、農業の各用水について一律10%の取水制限を開始し、18日に15%に引き上げていた。

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引用サイト:国交省  ​ こちら ​
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関連日記:2025.06.11の日記 こちら
関連日記:2026.02.16の日記  斐伊川・日野川 水系流域治水プロジェクト グリーンインフラ   こちら

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Last updated  2026.06.24 20:30:50
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