名古屋市が進めている名古屋城本丸御殿の復元事業の是非について、河村たかし市長が市民から直接意見を聞く討論会 「本丸御殿本音トーク」 が14日、同市中区で開かれた。
討論会に参加した約150人のうち7割が復元に賛成し、河村市長は 「結果は非常に重い。秋までに事業を継続するかどうか判断したい」 と述べた。
河村市長は選挙で、「不景気の中で、御殿と名の付くものを建てるかどうか立ち止まって考えたい」と訴えた。この日の討論会でも自ら司会を務め、賛成、反対双方の意見に耳を傾けた。
最初に市が御殿の完成による経済波及効果や、中止した場合の業者への違約金などについて説明。観光面での経済波及効果は約200億円が見込まれ、逆に違約金は約12億円に上るという。市民や企業からの寄付金42億円も返還することになる。
続いて、公募で選ばれた賛成、反対5人の市民が意見を述べた。賛成派は「名古屋の文化的、精神的な柱となる存在として本丸御殿は必要」などと話 し、反対派からは「文化的価値がない」「優先すべき課題は医療や福祉、非正規雇用者の問題などほかにある」などの意見が出された。
最後に会場の約150人を対象にアンケートを行った結果、「計画通り続ける」72人、「修正して継続」32人、「一時中断」37人、「中止」5人と、7割が復元事業に賛成した。
かつて名古屋城の本丸には、天守閣の南側に本丸御殿がありました。この本丸御殿は、近世城郭御殿の最高傑作と言われ国宝に指定されていた建物で、現在、国宝になっている京都二条城の二の丸御殿と並ぶ武家風書院造の双璧と言われていました。

勇壮な天守閣と優美な御殿が並び建つことで、名古屋城は城郭建築としての風格を形成しており、1930年(昭和5年)に国宝に指定されましたが、1945年(昭和20年)5月、空襲により天守閣、本丸御殿ともに焼失してしまいました。
戦後の復興にともない、1959年(昭和34年)に天守閣は再建されました。本丸御殿についても、江戸時代の文献のほか、多くの写真、実測図が残されており、在りし日の姿を忠実に蘇らせることが可能です。
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