2009年9月1日、ついにWindows 7のボリュームライセンス提供が始まりました。同10月22日の一般発売も間近に迫っています。「Vistaに比べて軽い」と前評判の高いWindows 7ですが、マイクロソフト自身、今回は派手な新機能をアピールするのではなく、動作の高速性や安定性といった、OSとしての基本的な部分に立ち返り、 Windows 7の魅力を訴えています。キャッチフレーズは「あなたとPCに、シンプルな毎日を。(Your PC, Simplified.)」。Vistaユーザーからの膨大なフィードバックを基に、やりたいことが思いのままにでき、日々の作業を簡単にシンプルに実現 できるパソコンを目指したと言います。
この「シンプル」というキーワードは、Windows 7の名称そのものにも当てはまります。Windowsの名称はこれまで、「Windows 3.1」のようにバージョン番号が使われたり、「Windows 95」や「Windows 98」のように年号が使われたりしていました。「Windows XP」以降は、OSの掲げる目標を表す名称として、「eXPerience(体験)」や「Vista(眺望)」という言葉が採用されています。
これに対してWindows 7は、「Windowsの7番目のリリースだから」というシンプルな理由で「Windows 7」と名付けられたそうです。米マイクロソフトでコーポレートバイスプレジデントを務めるマイク・ナッシュ氏は、「Windowsを毎年出すわけではない ので、年号を名称にするのは意味がない。同様に、新しい目標を掲げて名称にすることは、我々が実現しようとしているものを正確に表さない。なぜなら、それ はVistaの目標をしっかりと継続しながら、次世代のWindowsへとVistaをリファインしていくものだからだ」と 公式ブログ で説明しています。
| Windows 7のインストール画面。「Windowsの7番目のリリースだからWindows 7」――マイクロソフトはそう説明していますが、実際にはそんな単純にはいきません。どう数えたら「7番目」となるのでしょうか?
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ところが、シンプルに決めたという同社の主張とは裏腹に、この「7」という数字は非常に“複雑”です。いったいどのように数えたら、「Windowsの 7番目のリリース」ということになるのでしょうか? Windows 7の名称が発表されてすぐ、この問題は議論の的となり、諸説が飛び交いました。そこで前出のナッシュ氏は、改めて 公式ブログ に登場。「7」に至るWindowsの歴史を総括しました。
ナッシュ氏によれば、Windows 1.0、Windows 2.0、Windows 3.0という3番目のリリースまでは非常にシンプルな番号で進みましたが、次のWindows NTからだんだん複雑になりました。Windows NTは内部的なコードバージョンで「3.1」、Windows 95はコードバージョンが「4.0」でした。以降、ナッシュ氏の説明によるWindowsの名称とコードバージョンの関係を整理すると、次の表のようにな ります。
| 米 マイクロソフトのコーポレートバイスプレジデント、マイク・ナッシュ氏が公式ブログで説明したWindowsの歴史(発売年は編集部が追加)。 Windows 95からWindows Meまでがバージョン「4」のファミリー、Windows 2000とXPがバージョン「5」のファミリーとしてまとめられます。そこで6番目がVistaとなり、次が7番目のWindows 7というわけです
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しかしながら、ナッシュ氏の説明には矛盾も見られます。説明で触れられていない他のバージョンの位置付けはどうなのか、という疑問もさることながら、 「Windows XPはメジャーリリースだった」と発言している点も不可解です。ナッシュ氏は、Windows XPのコードバージョンが「5.1」である理由について、「XPはメジャーリリースだったが、アプリケーションの互換性を最大化するためにコードバージョ ンを変えなかった」と説明しています。コードバージョンが「1」増えると、アプリケーションがバージョンチェックを行う際に「バージョンが異なるのでサ ポート対象外」などと判定され、動作に支障をきたす恐れがあります。そこでWindows 2000の「5.0」に続くXPのバージョン番号は、「5.1」にとどめられたというのです。ただ、このXPをメジャーリリースと数えるならば、XPを6 番目、Vistaを7番目と数えるべきではないでしょうか。
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