買って間もないVistaパソコンがなぜか遅い─。そう感じている人は多いだろう。1年前のXPパソコンと、現在のVistaパソコンを比べると、 Vistaパソコンがいかに高性能かがわかる(図1)。特にメモリーの差は大きく、XPは512MBで問題なく動作したが、Vistaは約4倍の2GBが 必須条件だ。

にもかかわらず、Vistaのほうが起動や動作が遅いのはなぜか。理由は大きく3つある。
1つは、OS自体が肥大化していること。Vistaは多機能なうえ、エアロ表示(ウインドウを半透明で見せる機能)など、余計な描画機能が加わり、CPUやメモリーなどのリソースを大量に消費する。
2つ目の理由は、拡張機能の多さだ。Vistaは、OSの中核部分とは別に、ユーザーの利便性を高める拡張機能(プログラム)をたくさん用意している。その数は、ざっと60余り。XP時代の40から一気に1.5倍に増えた。
これらの拡張ツールは、OS本体と一緒に起動して常駐するため、数が増えた分、VistaはXPより起動が遅くなるわけだ。
3つ目は、「サービス」と呼ばれる“裏”で動く機能だ。これはユーザーから見えないところで動くプログラム。Vistaでは多くのサービスが動いており、これも動作の足かせになっている。
例えば、「スタート」メニューは表示領域が狭く、目的のソフトを探すのも一苦労。また、デスクトップ画面には「コンピュータ」や「ドキュメント」、インターネット・エクスプローラのアイコンがない。フォルダ表示もXPから大幅に変わり、使いづらい。
もう1つ、ユーザーに不評なのが「ユーザーアカウント制御(UAC)」機能だ。セキュリティーは強化されたが、ソフトをインストールしたり、コントロールパネルの設定を変更するたびに警告画面が表示され、うっとうしい。
そこでこの特集では、Vistaの遅さの原因を取り除き、操作性をアップするためのワザを紹介しよう。なお、本編に入る前に、まず自分のパソコンのメモ リー容量を確認しておきたい[注]。2007年以前に購入したVistaパソコンには、1GBしか搭載されていないことが多いので、2GBに増設しよう。 数千円の出費になるが、2GBは最低限必要だ。
[注] メモリーの容量を調べるには、「スタート」メニューで「コンピュータ」を右クリックし、メニューから「プロパティ」を選ぶ。この画面に、搭載しているメモリーの容量が表示される
まずPART1では、OSの設定を変更したり、フリーソフトを使った、完全無料の改造術を紹介していく。
PART1の前半では高速化テクニックを見ていこう。使わない常駐ソフトを無効にしたり、裏で動くサービスをオフにするだけで、OSの起動や動作はかなり速くなる。またパソコンを使っているうちに溜まるごみファイルも削除すれば、更にキビキビ動くようになる。
後半では、デスクトップ画面を自分好みに変更するとともに、フォルダ操作を楽にするワザを紹介する。煩わしい警告画面も非表示にしてしまおう。いずれもすぐに取り入れたいものばかりだ。
とはいえ、「1つずつ設定を変更したり、フリーソフトをいくつもインストールしたりするのは面倒」という人には、ぜひPART2で紹介する市販の高速化 ソフトを試していただきたい。多少の出費になるが、高速化に必要な機能が一通り揃っており、1本のソフトですべての用が足りるのが最大のメリットだ。
ここでは、インストールするだけで作業が完了する「驚速for Windows Vista」と、インストール前後の起動時間を計測して、高速化の効果がひと目でわかる「SuperVista Utilities」を取り上げる。
では、Vistaの初期設定を変える方法を見ていこう。

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