米マイクロソフトは2009年7月13日(米国時間)、2010年前半のリリースを予定している次期オフィス製品「Office 2010」のテクニカルプレビュー版を限定公開した。開発中の機能評価版として最初のバージョンで、登録を受け付けた数万人のテストユーザーに対し、招待 制でダウンロード提供している。
Office 2010は、「同2007」の後継に当たる製品で、開発コード「Office 14」と呼ばれていた。2008年10月に開催された「Professional Developers Conference 2008(PDC2008)」で基本コンセプトが発表された。通常のアプリケーション(リッチクライアント版)に加えて、ブラウザー上で動くWebアプリ ケーション版と、スマートフォンで利用できるモバイル版の3つを用意する。場所や機器を問わず、どこからでもファイルにアクセスし、閲覧・編集できるよう になるのが特徴だ。そしてリッチクライアント版、Web版、モバイル版のどれを使って編集しても、データを全く失わずに再現できる“完全な互換性”を実現 するという。Web版については、「Windows Live」サービスを通じて無償で提供する。
今回のテクニカルプレビュー版は、リッチクライアント版のみだが、各アプリケーションの変更点や新機能が明らかになるのは初めてのことだ。ここで は、ワープロソフトの「Word 2010」、表計算ソフトの「Excel 2010」、プレゼンテーションソフトの「PowerPoint 2010」、メールと個人情報の管理ソフト「Outlook 2010」、そして日本語入力ソフトの「IME 2010」の5つについて、目玉となる新機能を解説する。
画面の見た目や使い勝手については、現行の「Office 2007」とほとんど変わらない。2007年1月に一般発売されたOffice 2007は、「Office 97」以降で最大のメジャーバージョンアップとなった。メニューとツールバーを中心とした操作体系を捨て、「リボン」と呼ばれるタブを切り替えて操作する ユーザーインタフェースに変更。ファイルもXMLベースの新しい形式を採用するなど、“大改造”が施された。そのため、次の製品に当たるOffice 2010が小幅なバージョンアップにとどまるのは仕方がない。
Office 2010の最大のトピックは、機能よりもむしろWebアプリケーション版やモバイル版の投入だ。Office 2010では、Web版やモバイル版もすべて同じOfficeの開発部隊が手掛けている。従来のモバイル版がOffice部隊ではなくWindows Mobileの部隊によって開発されていたのとは対照的である。とすれば、リッチクライアント版よりむしろ、Web版やモバイル版の開発にリソースを注い でいると考えられるだろう。
とはいえ、細かな使い勝手の改善や新機能の追加は行われている。例えば、画面の左上隅にある「Officeボタン」の働きだ。Office 2007の場合、ボタンをクリックするとメニューが開き、ファイルの保存や印刷を選択できる。これがOffice 2010では、「Backstage View」と呼ばれる新しい操作画面に切り替えるボタンに変わった。
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