「Thunderbird 3」は、米モジラ財団が開発した無料のメールソフト。正式版の公開は、2009年12月上旬を予定している。同財団でメールソフトの開発を手がけるデー ビッド・アッシャー氏は、新版の狙いについて「業務の現場では、大量に送られてくるメールの中から、必要なメールだけを素早くかつ正確に処理できるメール ソフトが求められている。そのため、新版では使い勝手に関する機能を重点的に改善した」と語った。
同財団は11月下旬、開発の最終段階であるRC(製品候補)版を公開した。RC版は、不具合の修正が生じる可能性はあるものの、機能については正式版と同一だという。今回は、このRC版を試して、使い勝手を中心に評価した。
画面のデザインで大きく変わったのは、ボタン類の配置(図1)。旧版ではツールバーにあった転送ボタンや削除ボタンなどを、メールのヘッダー部分に移した。主要なボタンをメール本文の近くに配置したことで、視線の移動が減り、楽に操作できるようになった。
新機能も豊富だ。中でも、使い勝手の向上を狙った新機能が目立つ。その一つが「メッセージ要約ビュー」(図2)。選択したメールの本文の一部を、 プレビュー画面内に一覧表示する機能である。新着メールを順々に選び、プレビュー画面に表示された本文をざっと読む、というのが基本的な使い方だ。メール のやり取りが何度か続いた場合も、メッセージ要約ビューで一覧表示させると、話がつながって分かりやすくなる。
「メッセージアーカイブ」機能も、使い勝手にかかわる新機能の一つ(図3)。受信トレイで選択したメールを、受信した年ごとにフォルダーで仕分ける。年 ごとにアーカイブしておくと、過去のメールを検索する際に絞りやすくなる。一度読んだメールは、即座にアーカイブするのも手だ。こうすることで、受信トレ イに新着メールだけが表示されるようになり、すっきりする。しばらく席を外すなどして、新着メールがたまってしまった場合でも、メールを全選択 ([Ctrl]キーと[A]キーを押す)すれば、メッセージ要約ビューで素早く閲覧できる。
メールソフトには珍しく、タブ機能を搭載した点も目を引く(図4)。複数のメールをタブ形式で表示すれば、同一ウインドウ内で切り替えて表示でき るようになる。複数のウインドウを表示させずに済むので、ネットブックのような画面表示の狭いパソコンでは重宝するだろう。タブは、 Thunderbirdを終了しても、次回の起動時には再表示される。大事な用件や要請などのメールは、タブに登録しておけば、ちょっとした備忘録にな る。ただし、アーカイブにするとタブは消えてしまう。タブ表示中のメールはアーカイブの対象から外すようにしよう。
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