ようやくWindows 7が正式リリースされた。Vistaの失敗から学んだという新OSは、発売前から評判は上々。高速性、互換性、操作性をいかに実現しているのか、その実力を検証する。
10月22日、新OS「Windows 7」が一般向けに発売される。パッケージだけでなく、Windows 7を搭載したパソコンの販売も同時に開始され、店頭の風景は大きく様変わりする。これを機に、新しいパソコンの購入を検討している人や、使用中のパソコン をアップグレードして、新たなパソコンライフを始めようという人は少なくないだろう。
前バージョンのWindows Vistaはあまり評判が良くなかっただけに、今回のWindows 7に対するユーザーの期待は大きい。6月26日から10日間の予定で行われた大幅な割引価格での先行予約は、数日で完売。9月25日に始まった優待予約販 売も、「待ちに待ったという感じで、問い合わせは多い。予約もかなり出ている」(ビックカメラ有楽町店本館PCソフトコーナー主任の谷口亮太氏)と好調な 滑り出し(図1)。いち早く予約した60歳代の男性は、「マイクロソフトの都合で次々とOSが変わるのは賛成できないが、乗り換えるだけの価値があるのか どうかを、実際に使って確かめたい」と興味津々だ。
マイクロソフトによれば、これら予約分だけでVistaの発売後1カ月間で販売した本数を上回る。企業においても、半年以内の早期導入を決めている企業が163社(9月1日時点)と、同時期のVistaが18社だったのに対して格段に多いという。
2007年1月に発売されたVistaは、当初から「重いOS」というレッテルを貼られ、前バージョンのWindows XPとの互換性にも苦しんだ。ガラリと変わった操作性に戸惑うユーザーもいて、Vistaへの移行は遅れている。本誌のアンケート調査では、発売後3年近 くたった現在でも、Vistaの使用ユーザーは約3割にとどまり、XPの約6割を大幅に下回る。
そんな失敗を踏まえ、マイクロソフトではWindows 7の開発当初から、「Vistaユーザーの声を聞く」ことに徹した。200カ国、1100万人が使う600万台のパソコンから情報を収集し、Webサイト やメールを通じて1600件ものインタビューを実施するなど、ユーザーの不満点や望んでいる機能について調査した。その結果、同社が重視したのが「高速 性」「互換性」「操作性」の3つだ。派手に見た目を変えたり、使いもしない機能に焦点を当てるのではなく、OSとしての基本的な使い勝手を向上させたとい う(図2)。
こうしたアプローチが功を奏したのか、Windows 7は発売前から高い評価を得ている。本誌のアンケート調査では、Windows 7に対して何らかのイメージを持っている人の9割以上が、「とても評判が良い」または「評判が良い」と答えた(次ページ)。購入予定については、「しばら く様子を見てから決める」という回答者が半数以上を占めたが、一般公開されたベータ版や製品候補版(RC版)を通じて、Windows 7はプラスの評価を与えられているようだ。その魅力についても、「動作の高速性」を挙げる回答者が断然多く、XPとの互換性を保つための新機能 「Windows XPモード」がこれに続く。マイクロソフトの目指した方向性は、間違っていなかったと言えよう。
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