グシャグシャ・・・。印刷中に「紙詰まり」が起こると、イライラする。急いでいるときは、愛機のインクジェットプリンターに当たり散らしたくもなる。
なぜ、紙詰まりは起こるのか。原因は、印刷している最中にプリンター内部で紙を正常に搬送できない状態に陥るため。
キヤノンとセイコーエプソンによると、(1)「裏紙」を使用した、(2)紙を正常にセットしていない、(3)対応していない紙を使った─のケースで、紙が正常に搬送できなくなるのだという。
紙詰まりのメカニズムは、プリンターが紙を搬送して印刷する仕組みを理解すれば分かる。給紙カセット/トレイにセットした紙は、1枚ずつ内部に引き込ま れ、インクを吐出するヘッド部分へ届けられる。次に紙の位置を検出しながら少しずつ繰り出し、適切な位置にインクを吐出していく。最後まで印刷し終わった ら、紙を排紙トレイへ送り出す。
給紙から排紙まで、微妙な調整をしながら紙を搬送するのは、ローラーの役割である。紙は、ローラーとローラーで挟み、ローラーを回すことで繰り出される。
給紙してから排紙するまでの経路は複雑で、ローラーは何カ所かに配置してある。前のローラーが繰り出した紙を次のローラーでキャッチするイメージだ。
ローラーとローラーの間は紙の厚さ分しかなく、紙はわずかなすき間を通ることになる。そこでプリンターは、セットした新品の紙がローラーによって滞りなく搬送できる設計になっている。

冒頭の(1)~(3)は、その設計で想定していない状況を作り出してしまうのだ。(1)の裏紙は、四隅が折れていたりしわが寄っていたりするのが 問題。折れやしわで紙が平らでないと、ローラーの間にうまく挟まらないことがある。結果、ローラーの手前でつかえ、紙がぐちゃぐちゃになる。
(2)は、給紙カセット/トレイにあるガイドと呼ぶ部品で、紙をそろえないのがよろしくない。ガイドを動かして左右から挟むことで、紙はローラー に対して正対する形で送り込まれる。斜めにセットしてあれば、斜めのまま給紙されてしまう。先に入った角の部分がどこかにぶつかれば、紙はたわんでロー ラーでつかえることになる。
(3)は、薄すぎる紙や表面がツヤツヤした紙によるトラブル。ペラペラのトレーシングペーパーがローラーで挟みづらいのは、直感的に分かるだろう。
ツヤツヤな紙は、表面を塗工してあり、ローラー上で滑って紙送りができなくなる現象を起こす。代表的なのが、観光地などで売っている絵はがきや新聞広告だ。インクジェットに対応した塗工紙なら、こうした問題は起こらない。



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